FP1級過去問題 2015年9月学科試験 問16
問16
経済指標等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 景気動向指数において、一般に、CI(コンポジット・インデックス)の一致指数が上昇しているときは景気の拡張局面であり、一致CIの動きと景気の転換点はおおむね一致する。
- ジニ係数は、主に社会における所得分配の均等度を測る指標であり、その係数の値は0(ゼロ)から1までの範囲内で、1に近いほど所得格差が小さい状態であることを示している。
- マネーストック統計は、金融機関および中央政府以外の経済主体が保有する通貨量の残高を集計した統計であり、この統計における「M2」は、現金通貨と国内銀行(ゆうちょ銀行を除く)等に預けられた預金を合計した指標である。
- 国際収支統計は、一定期間における一国の対外経済取引を体系的に記録した統計であり、経常収支、金融収支、資本移転等収支で構成されている。
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正解 2
問題難易度
肢18.8%
肢264.7%
肢313.3%
肢413.2%
肢264.7%
肢313.3%
肢413.2%
分野
科目:C.金融資産運用細目:1.マーケット環境の理解
解説
- 適切。景気動向指数のCI(コンポジット・インデックス)は、景気変動の大きさやテンポ(量感)を表しますが、一般に、一致指数が上昇しているときは景気の拡張局面で下降しているときは後退局面となります。なお、一致CIの動きと景気の山と谷である転換点はおおむね一致します。景気動向指数のCI(コンポジット・インデックス)は、採用系列の前月と比べた変化の大きさを合成して作成された指数であり、CI一致指数の動きと景気の転換点はおおむね一致する。(2019.9-16-1)CI(コンポジット・インデックス)は、採用系列の各月の値を3カ月前と比べた変化方向を合成して作成した指数であり、景気拡張の動きの各経済部門への波及度合いの測定を主な目的としている。(2016.1-16-3)
- [不適切]。ジニ係数は、所得格差を示す指標で係数の値は0から1までの範囲で示されます。値が0に近いほど所得格差が小さく、1に近いほど所得格差が大きい状態であることを示しています。
- 適切。マネーストック統計は、金融機関および中央政府以外の一般法人や個人等が保有する通貨量の残高を集計した統計で、対象とする通貨などの範囲に応じて、M1、M2、M3、広義流動性の4つの指標に分けられます。「M2」は、現金通貨と国内銀行等に預けられた預金通貨(要求払預金・定期性預金・外貨預金・譲渡性預金)の合計を表します。日本銀行が公表するマネーストック統計は、金融機関および中央政府以外の経済主体が保有する通貨量の残高を集計した統計であり、最も容易に決済手段として用いることができる現金通貨と預金通貨から構成される「M1」が景気動向指数の先行系列に採用されている。(2022.5-16-2)日本銀行が公表しているマネーストック統計は、金融機関および中央政府以外の経済主体が保有する通貨量の残高を集計した統計であり、この統計における「M2」が景気動向指数の先行系列に採用されている。(2018.9-16-1)
- 適切。国際収支統計は、一定期間における居住者と非居住者のあいだで行われた対外経済取引を体系的に記録した統計で、その取引内容に応じ、経常収支、金融収支、資本移転等収支に区分して構成されています。
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