FP1級過去問題 2016年1月学科試験 問43

問43

次の各ケースのうち、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けることができるものはいくつあるか。なお、各ケースにおいて、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
  1. 相続時精算課税の適用を受けているAさん(40歳)は、その特定贈与者である父親(70歳)から2024年1月に現金1,000万円の贈与を受け、2024年12月にその資金を充当して住宅用家屋を取得し、居住の用に供した。
  2. Bさん(35歳)は、祖父(85歳)から2024年4月に現金200万円の贈与を受け、2024年8月にその資金により自己が居住の用に供している家屋に工事費200万円の一定の耐震改修工事を行った。
  3. Cさん(45歳)は、父親(80歳)から2024年2月に現金1,000万円の贈与を受け、2024年3月にその資金を充当して住宅用家屋を取得し、居住の用に供したが、2024年10月に父親が病気により死亡し、当該相続により相続財産を取得した。
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 0(なし)

正解 3

問題難易度
肢19.1%
肢237.9%
肢351.5%
肢41.5%

解説

  1. 適用を受けられる。本特例は相続時精算課税適用者でも使うことができます。直系尊属から18歳以上の者への贈与、贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住しているので適用要件を満たしています。
  2. 適用を受けられる。増改築に要した費用が100万円以上であれば、住宅のリフォームについても本特例の適用を受けることができます。直系尊属から18歳以上の者への贈与、贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に居住しているので適用要件を満たしています。
  3. 適用を受けられる。住宅取得資金等の贈与を受けた後、本特例の適用前(贈与税の申告前)に贈与者が死亡した場合でも、受贈者が贈与税の申告書を提出することで適用を受けることができます。相続税の課税価格には非課税の適用を受けようとする金額を加算する必要はありません。
したがって、適用を受けることができるものは「3つ」です。