FP1級過去問題 2020年9月学科試験 問41
問41
下記の〈条件〉に基づく不動産投資におけるDSCR(借入金償還余裕率)として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、収入は年間の空室率を20%として計算し、記載のない事項については考慮せず、計算結果は小数点以下第3位を四捨五入すること。〈条件〉
- 投資物件
- 賃貸アパート(全15戸)
- 投資額
- 2億円(自己資金5,000万円、借入金額1億5,000万円)
- 賃貸収入
- 月額家賃14万円(1戸当たり)
- 運営費用
- 年間400万円(借入金の支払利息は含まれていない)
- 借入金返済額
- 年間850万円(元利均等返済、返済期間25年)
※1年目の内訳 元金部分410万円 利息部分440万円
- 1.37
- 1.90
- 2.37
- 2.49
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正解 2
問題難易度
肢110.3%
肢263.3%
肢318.1%
肢48.3%
肢263.3%
肢318.1%
肢48.3%
分野
科目:E.不動産細目:8.不動産の証券化
解説
DSCR(借入金償還余裕率)は、借入金返済の安全性を測る指標で、以下の式で計算します。借入金償還余裕率=NOI(正味利益)÷元利金返済額
NOIはネット利回りとも呼ばれ、賃貸収入から管理費等を差し引いた金額です。管理費には支払利息、税金支払い、減価償却費を含めません。本問では、全15戸の賃貸アパートで1戸当たりの賃貸収入が月14万円、運営費用が年400万です。ただし、設問には空室率が20%とあるので全戸数から20%を減じた「15戸×(1-20%)=12戸」を平均入居戸数として計算しなければなりません。
NOI=(14万円×12戸×12月)-400万円=1,616万円
となります。借入金返済額は元利合計で年間850万円なので、借入金償還余裕率は、
1,616万円÷850万円=1.90117…
(小数点以下第3位を四捨五入)1.90
したがって[2]が正解です。
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