損害保険(全58問中16問目)

No.16

住宅建物および家財を対象とする火災保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2021年9月試験 問13
  1. 火災保険の対象となる住宅建物は、その構造により、M構造、T構造、H構造に区分され、構造級別による保険料率は、M構造が最も高い。
  2. 火災保険から支払われる損害保険金の額は、損害の程度を「全損」「大半損」「小半損」「一部損」に区分し、再調達価額にその区分に応じた割合を乗じ、その金額から免責金額を控除して算出される。
  3. 住宅建物および家財を対象として火災保険を契約する場合、被保険者が所有する自動車に生じた火災等による損害は、当該自動車がその敷地内にある車庫に収容されている場合に限り、補償の対象となる。
  4. 火災保険では、風災等により建物等の外側の破損がない場合、風・雨・雹(ひょう)・雪・砂塵等の建物内部への吹込みや浸込み等により生じた損害は、補償の対象とならない。

正解 4

問題難易度
肢112.0%
肢229.3%
肢312.6%
肢446.1%

解説

  1. 不適切。それぞれの構造はM(マンション)、T(耐火)、H(非耐火)の頭文字を取ったものになります。火災保険料は一般的に火災リスクの低いM構造が安く、リスクが高いH構造が高くなります。
    火災保険の対象となる住宅建物は、その構造により、M構造、T構造、H構造に区分され、適用される保険料率は、同一地域であればH構造が最も高い。2023.1-13-1
    火災保険の対象となる住宅建物は、その構造により、通常、M構造、T構造、H構造に区分され、構造級別による保険料率は、H構造が最も高く、M構造が最も低い。2018.9-13-1
  2. 不適切。「全損」「大半損」「小半損」「一部損」に区分して、その損害の程度に応じて保険金が決まるのは地震保険です。火災保険には損害区分という仕組みがなく、契約した保険金額を上限に実際の損害額が保険金として支払われます。
    火災保険、地震保険ともに、保険金は、保険の対象となっている建物や家財の損害の程度を「全損」「大半損」「小半損」「一部損」に区分し、保険金額にその区分に応じた割合を乗じて決定される。2020.1-13-4
  3. 不適切。火災保険では自動車に生じた損害は補償対象外です。本肢では自宅の車庫のみが補償対象になります。自動車に生ずる損害は自動車保険でカバーしなければなりません。
  4. [適切]。火災保険では、通気口や窓の隙間から雨などが吹き込んで生じた損害は補償対象外です。補償対象となるのは、風災等により建物等の外側が破損し、そこからの吹込みや浸込み等によって生じた損害に限られます。よって、建物等の外側の破損がない場合は、補償対象となりません。
したがって適切な記述は[4]です。