損害保険(全58問中3問目)

No.3

地震保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2023年9月試験 問14
  1. 地震保険では、72時間以内に生じた2以上の地震等は、被災地域がまったく重複しない場合を除き、一括して1回の地震等とみなされる。
  2. 地震保険は、火災保険に原則自動付帯となっているが、契約者が地震保険を付帯しないことの意思表示をした場合は、付帯しないことができる。
  3. 地震保険では、1回の地震等により支払われる保険金の額にかかわらず、支払われる保険金の総額の2分の1を民間(各損害保険会社および日本地震再保険株式会社)が負担し、残りの2分の1を政府が負担する。
  4. 地震を原因とする地盤液状化により、地震保険の対象である木造建物が傾斜した場合、傾斜の角度または沈下の深さにより一定の損害が認定されれば、保険金が支払われる。

正解 3

問題難易度
肢14.8%
肢223.5%
肢364.9%
肢46.8%

解説

  1. 適切。地震保険では、72時間以内に生じた2以上の地震等は、被災地域がまったく重複しない場合を除き、これらを一括して1回の地震としてみなします。
    地震保険では、72時間以内に生じた2以上の地震等は、被災地域がまったく重複しない場合を除き、一括して1回の地震等とみなされる。2016.9-15-2
  2. 適切。地震保険は、火災保険に付帯して加入します。火災保険の契約時には原則として地震保険にも同時に加入することになっていて、契約者に特別の事情があって地震保険を付帯しない場合には、保険契約申込書に「地震保険には申込みません・押印」と意思表示をすることを要します(原則自動付帯)。
  3. [不適切]。地震保険は、政府と民間損害保険会社が共同して運営する保険です。政令で定める一定額に達するまでは全額民間負担とし、一定額を超えると政令で定める割合で民間と政府が負担します。
  4. 適切。地震等を原因とする地盤液状化による損害の認定基準は、建物の区分と、地盤液状化による建物の「傾斜」または「最大沈下量」によって決まります。木造建物(在来軸組工法)の場合、最大沈下量が30㎝を超えるもしくは傾斜が100分の1.7(約1度)を超えるとき、全損と認定されます。
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    地震を原因とする地盤液状化により、地震保険の対象である木造建物が傾斜した場合、傾斜の角度または沈下の深さにより一定の損害が認定されれば、保険金が支払われる。2022.9-13-4
    地震を原因とする地盤液状化により、木造建物が傾斜した場合、傾斜の角度の大きさにより一定の損害が認定されれば、保険金が支払われる。2021.9-14-3
したがって不適切な記述は[3]です。