損害保険(全58問中7問目)

No.7

住宅建物および家財を対象とする火災保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2023年1月試験 問13
  1. 火災保険の対象となる住宅建物は、その構造により、M構造、T構造、H構造に区分され、適用される保険料率は、同一地域であればH構造が最も高い。
  2. 住宅建物および家財を対象として火災保険を契約する場合、敷地内の車庫に収容されている被保険者所有の自転車や総排気量が125cc以下の原動機付自転車は、家財として補償の対象となる。
  3. 隣家で発生した火災の消火活動により火災保険の対象となる住宅建物が水濡れによる損害を被った場合、その損害は補償の対象となる。
  4. 火災保険に付帯する地震火災費用特約は、火災保険の対象となる住宅建物が地震等を原因とする火災により半焼となった場合に保険金額の5%(300万円を限度)が支払われ、全焼となった場合に保険金額の10%(600万円を限度)が支払われる特約である。

正解 4

問題難易度
肢117.1%
肢226.8%
肢317.1%
肢439.0%

解説

  1. 適切。それぞれの構造はM(マンション)、T(耐火)、H(非耐火)の頭文字を取ったものになります。火災保険料は一般的に火災リスクの低いM構造が安く、リスクの高いH構造が高くなります。
    火災保険の対象となる住宅建物は、その構造により、M構造、T構造、H構造に区分され、構造級別による保険料率は、M構造が最も高い。2021.9-13-1
    火災保険の対象となる住宅建物は、その構造により、通常、M構造、T構造、H構造に区分され、構造級別による保険料率は、H構造が最も高く、M構造が最も低い。2018.9-13-1
  2. 適切。火災保険で家財を補償対象にしている場合、被保険者が所有する住宅敷地内にある原動機付自転車や自転車も補償の対象になります。ただし、自動車に生じた損害は補償対象外です。
    住宅建物および家財を対象として火災保険を契約する場合、被保険者が所有し、かつ、その敷地内にある門や塀、垣に生じた火災等による損害は補償の対象となる。2018.9-13-3
    住宅建物および家財を対象として火災保険を契約する場合、被保険者が所有する自動車に生じた火災等による損害は、その敷地内にある車庫に収容されていたとしても、補償の対象とならない。2018.9-13-4
    居住用建物を補償の対象として火災保険を契約する場合、被保険者が所有し、かつ、住宅敷地内にある門や塀、垣も補償の対象となる。2015.9-14-a
    家財を補償の対象として火災保険を契約する場合、被保険者が所有し、かつ、住宅敷地内にある原動機付自転車や自転車も補償の対象となる。2015.9-14-b
  3. 適切。火災保険では、隣家からの延焼や類焼、近隣の消火活動によって被った家屋や家財の損害も補償されます。
  4. [不適切]。地震火災費用特約は火災保険に付帯される特約で、地震等を原因とする火災で建物が半焼以上または家財が全焼した場合等に、地震保険に上乗せされる形で保険金が支払われる特約です。地震保険の保険金額は火災保険金額の50%なので、火災でもそれが地震に起因する場合には最大で50%までしか補償されません。地震火災費用特約を付けておけば、地震による火災の場合の補償をアップすることができます。
    受け取れる保険金は、原則としては保険金額の5%または300万円の低い額となりますが、保険会社によっては保険金額の30%や50%を補償するオプションも用意しており、地震保険と合わせて火災保険の保険金額の100%まで補償をアップすることができます。
したがって不適切な記述は[4]です。