リスク管理と保険(全10問中4問目)

No.4

事業活動に係る各種損害保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
  1. 外部からの不正アクセスにより顧客の個人情報が外部に漏えいした場合に発生する損害賠償金の支払およびそれらに対応する費用を補償する保険として、サイバー保険や個人情報漏洩保険がある。
  2. 請負業者賠償責任保険は、マンションの改修工事の完了後、工事結果の不良のために住民が転倒し、ケガをしたケースのように、工事の結果によって法律上の損害賠償責任を負った場合に補償の対象となる。
  3. 建設工事保険に加入することにより、住宅等の建物の建築工事において、工事期間中における火災、爆発、落雷等の不測かつ突発的な事故によって、工事の目的物について生じる損害に備えることができる。
2022年1月試験 問15
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 0(なし)

正解 2

問題難易度
肢112.8%
肢263.9%
肢321.7%
肢41.6%

解説

  1. 適切。サイバー保険は、サイバー攻撃による第三者に対する損害賠償責任や企業の損失を補償する保険で、個人情報漏洩保険は、企業が所有・管理する個人情報が漏えいした場合に賠償リスクを補償する保険です。これらの保険は、不正アクセスを受けたことによる個人情報の漏えいについて賠償金の支払いやその対応費用を補償する保険として適しています。
  2. 不適切。請負業者賠償責任保険は、請負業者が業務遂行中の偶発的な事故により他人の生命や身体を害したり他人の財物に損害を与えたりしたとき、それによって負った損害賠償責任を補償する保険です。本肢のように工事の完了後の他人のケガに対しては補償の対象とはなりません。工事完了後の欠陥等による偶然な事故によって与えた損害については、生産物賠償責任保険(PL保険)が適しています。
    ビル改修工事の完了後、工事結果の不良により通行人が滑って転倒し、ケガをしたケースのように、工事の結果に起因して法律上の損害賠償責任を負うことによって被る損害は、生産物賠償責任保険(PL保険)の補償の対象となる。2022.5-15-b
  3. 適切。建設工事保険は、住宅・マンション・商業ビル等の建築工事現場で発生した不測かつ突発的な事故による損害対象物件の損害、復旧費用、片付け費用などを補償する保険です。
したがって適切なものは「2つ」になります。