株式投資(全40問中3問目)

No.3

株価指数等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2023年5月試験 問19
  1. 日経平均株価は、構成銘柄の株価を株価換算係数で調整した合計金額を除数で割って算出した修正平均型の株価指標であり、株式分割や構成銘柄の入替え等があった場合、除数の値を修正することで連続性・継続性を維持している。
  2. TOPIX(東証株価指数)については、フロア調整に係るウエイト基準日における浮動株時価総額ウエイトが下限を下回る銘柄は、ウエイトを調整するためのフロア調整係数が設定される。
  3. JPX日経インデックス400は、東京証券取引所のプライム市場に上場する内国普通株式銘柄のうち、時価総額、売買代金、ROE等を基に選定された400銘柄を対象とし、基準値を10,000とした時価総額加重型の株価指数である。
  4. 東証REIT指数は、東京証券取引所に上場しているREITおよびインフラファンドを対象とし、基準値を1,000とした時価総額加重型の指数である。

正解 1

問題難易度
肢157.9%
肢211.6%
肢318.5%
肢412.0%

解説

  1. [適切]。日経平均株価は、東京証券取引所プライム市場に上場している銘柄のうち市場流動性の高い225銘柄から構成される修正平均型の株価指数です。構成銘柄の株価を株価の水準を合わせるために株価換算係数で調整を行い、その合計金額を除数で割って平均株価を算出します。
     日経平均株価=(株価×株価換算指数)の合計除数
    株価換算指数
    相対的に株価の高い銘柄を新規採用する場合に、その株価が日経平均採用銘柄の株価合計の1%以下になるように調整するために用いられる値
    除数
    構成銘柄の入替えや株式の併合や分割など、市場変動以外の株価変動の影響を防ぐため、企業数の代わりに用いられる値
  2. 不適切。ウエイトが低い銘柄にフロア(下限)を設定するのではなく、ウエイトが高い銘柄にキャップ(上限)を設定するので誤りです。
    株価指数が、株価や時価総額の高い特定の銘柄の値動きに過度に影響されることを防ぐため、日経平均株価・TOPIXともにウエイトキャップが導入されています(2022年~)。TOPIXにおいては、基準日における時価総額(日経平均株価では株価)のウエイト(構成比)が10%を上回る銘柄に対し、ウエイトを低く調整するためのキャップ調整係数を設定するというものです。
  3. 不適切。プライム市場だけでなく、スタンダード市場、グロース市場に上場している株式も対象としているので誤りです。
    JPX日経インデックス400は、投資家にとって魅力的なROEや営業利益を意識した経営観点や時価総額、売買代金など、グローバルな投資基準に求められる諸要件を満たした400銘柄から構成される時価総額加重型の株価指数です。2013年8月30日時点の時価総額を10,000として算出されています。
    JPX日経インデックス400は、東京証券取引所プライム市場、スタンダード市場、グロース市場に上場している内国普通株式銘柄のうち、時価総額上位400銘柄を対象とする時価総額加重型の株価指数である。2021.1-19-b
    東証グロース市場指数は、東京証券取引所のグロース市場に上場している内国普通株式全銘柄を対象とする時価総額加重型の株価指数である。2021.1-19-d
    日経平均株価は、東京証券取引所プライム市場に上場している内国普通株式銘柄のうち、代表的な225銘柄を対象とする株価平均型の株価指標である。2020.1-19-1
    東証グロース市場指数は、東京証券取引所のグロース市場に上場している内国普通株式銘柄のうち、代表的な400銘柄を対象とする時価総額加重型の株価指数である。2020.1-19-3
    JPX日経インデックス400は、東京証券取引所プライム市場、スタンダード市場、グロース市場に上場している銘柄のうち、ROEや営業利益等の指標等により選定された400銘柄を対象とする時価総額加重型の株価指数である。2018.9-20-2
    「JPX日経インデックス400」は、東京証券取引所プライム市場に上場している銘柄のうち、ROEや営業利益等の指標等により選定された400銘柄で構成される時価総額加重平均型(浮動株調整後)の株価指数である。2016.9-20-2
    JPX日経インデックス400は、東京証券取引所のプライム市場、スタンダード市場、グロース市場に上場する銘柄を対象とし、ROEや営業利益等の指標等により選定された400銘柄で構成される浮動株調整後の時価総額加重型の株価指数である。2014.9-16-2
  4. 不適切。東証REIT指数は、東京証券取引所に上場しているREIT(不動産投資信託)の全銘柄を対象とし、2003年3月31日の時価総額を1,000として算出した時価総額加重型の指数です。インフラファンド(発電所や道路などの社会基盤に投資するファンド)は対象ではありません。インフラファンドを対象とするものとしては、東京証券取引所に上場するインフラファンド全銘柄を対象とする東証インフラファンド指数があります。
    東証REIT指数は、東京証券取引所に上場しているREIT全銘柄を対象とする時価総額加重型の指数である。2020.1-19-4
したがって適切な記述は[1]です。