各種所得の内容(全41問中9問目)
No.9
居住者に係る所得税の事業所得に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。- 青色申告者ではない個人事業主と生計を一にする配偶者が当該事業に従事している場合、「86万円」と「事業所得の金額を当該事業に係る事業専従者の数に1を加えた数で除して計算した金額」のいずれか高い金額を、事業所得の計算上、必要経費とみなすことができる。
- 青色申告者である個人事業主が青色事業専従者である長女に支払う退職金は、その額が一般の従業員と同様に退職給与規程に従って算出され、その労務の対価として適正な金額であれば、事業所得の必要経費に算入することができる。
- 青色申告者である個人事業主が生計を一にする父親名義の建物を賃借して事業の用に供している場合において、当該事業主が父親に支払った家賃は、その全額を事業所得の必要経費に算入することができる。
2022年5月試験 問25
- 1つ
- 2つ
- 3つ
- 0(なし)
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正解 4
問題難易度
肢132.8%
肢219.4%
肢34.6%
肢443.2%
肢219.4%
肢34.6%
肢443.2%
分野
科目:D.タックスプランニング細目:3.各種所得の内容
解説
- 不適切。青色申告者ではない個人事業主は、生計を一にする15歳以上の親族がその事業に従事している場合に一定の条件を満たせば白色専従者控除の適用を受けることができます。白色専従者控除の控除額は以下のいずれか低い額です。本肢は「高い」としているので誤りです。
- 配偶者の場合は86万円、配偶者以外は1人につき50万円
- 事業所得の金額事業専従者の数+1の式で計算した金額
青色申告者ではない個人事業主が事業専従者である配偶者に支払う給与は、「50万円」と「事業所得の金額を当該事業に係る事業専従者の数に1を加えた数で除して計算した金額」のいずれか低い金額を上限として、支払った年分における事業所得の必要経費に算入することができる。(2017.1-25-a)青色事業専従者である妻に支払う給与は、「86万円」または「事業所得の金額を当該事業に係る事業専従者の数に1を加えた数で除して計算した金額」のいずれか低い金額を必要経費に算入する。(2014.9-25-3) - 不適切。個人事業主が事業主本人や事業専従者に対して支払う退職金は、労務の対価として適正な金額であった場合でも、事業所得の必要経費に算入することはできません。青色申告者である個人事業主が青色事業専従者である長女に支払う退職金は、その額が一般の従業員と同様に退職給与規程に従って算出され、その労務の対価として適正な金額であれば、支払った年分における事業所得の必要経費に算入することができる。(2017.1-25-b)青色事業専従者である長女に対して支払う退職金は、その額が一般従業員の退職金規程により算出されたものであれば、その支払う年分の必要経費に算入することができる。(2015.1-25-2)
- 不適切。個人事業主が生計を一にする配偶者その他親族に支払う地代家賃などは、必要経費に算入することはできません。逆に受け取っても収入として考えません。親族等に支払った場合でも生計を一にしていない場合には必要経費になるので注意しましょう。個人事業主が、生計を一にする親族が発行済株式の全部を保有する会社が所有する建物を賃借して事業所得を生ずべき事業の用に供している場合において、当該会社に支払った賃借料は、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することができる。(2020.1-25-4)個人事業主が生計を一にする父親名義の土地と建物を賃借して事業の用に供している場合、父親に支払う地代や家賃は、その額が社会通念上相当と認められる金額であれば、支払った年分における事業所得の必要経費に算入することができる。(2017.1-25-c)
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