企業年金・個人年金等(全34問中15問目)

No.15

確定拠出年金の個人型年金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
2019年9月試験 問6
  1. 障害基礎年金の受給権者であるため、所定の届出をすることにより国民年金保険料の納付が免除されている国民年金の第1号被保険者は、個人型年金に加入することはできない。
  2. 運用関連運営管理機関は、個人型年金加入者に対し、少なくとも3つ以上の運用商品を選定して提示しなければならず、かつ、元本が確保された運用商品が1つ以上含まれていなければならない。
  3. 確定拠出年金の企業型年金のみを実施している企業の企業型年金加入者が個人型年金に加入する場合、個人型年金の掛金の拠出限度額は年額27万6,000円である。
  4. 個人型年金加入者が確定給付企業年金を実施している企業に就職し、確定給付企業年金の加入者となる場合、所定の要件を満たせば、その者の申出により個人別管理資産を確定給付企業年金に移換することができる。

正解 4

問題難易度
肢113.4%
肢28.8%
肢318.1%
肢459.7%

解説

  1. 不適切。原則として、国民年金の第1号被保険者のうち、国民年金保険料の未納者・免除者は個人型年金に加入できません。ただし、障害基礎年金や障害厚生年金2級以上の受給に基因して法定免除になった人は加入可能です。
    障害基礎年金の受給権者であることにより国民年金保険料の納付が免除されている国民年金の第1号被保険者は、個人型年金に加入することができない。2024.9-7-1
  2. 不適切。運営管理機関は、リスク・リターン特性の異なる3つ以上(上限数35)の運用商品を提供する義務があります。記述は、法改正前の2018年4月30日以前におけるの確定拠出年金における運営管理機関の義務で、法改正により元本保証商品の提供義務はなくなっています。
  3. 不適切。企業型確定拠出年金に加入している者は、個人型年金にも加入することはできますが、拠出限度額は年額24万円(月額2万円)までとなります。
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  4. [適切]。個人型年金加入者が就職し、就職先に確定給付企業年金制度があった場合、個人型年金で運用していた個人別管理資産を就職先の確定給付企業年金へ移換することが可能です。ただし、就職先の確定給付企業年金の規約において、確定拠出年金の個人別管理資産を受け入れることができる旨が定められている必要があります。
    個人型年金加入者が確定給付企業年金を実施している事業所に就職し、確定給付企業年金の加入者となる場合、所定の要件を満たせば、その者の申出により個人別管理資産を確定給付企業年金に移換することができる。2024.9-7-3
    企業型年金加入者が転職し、転職先の企業型年金加入者となった場合は、転職前の個人別管理資産を転職後の企業型年金に移換しなければならない。2023.5-6-1
    個人型年金加入者が転職により企業型年金加入者となった場合は、個人型年金の個人別管理資産を転職後の企業型年金に移換しなければならない。2023.5-6-2
    企業型年金加入者が確定給付企業年金のみを実施している企業へ転職した場合は、確定給付企業年金規約で定められているときは、転職前の企業型年金の個人別管理資産を確定給付企業年金に移換することができる。2023.5-6-4
したがって適切な記述は[4]です。