1級ファイナンシャルプランニング技能士検定 過去問題を徹底解説
2023年5月試験の申込み期間は3月17日(金)~4月7日(金)です。

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[0286] 2020年1月学科問44の2番と3番》 投稿数:2

1月23日1/22実施の2023年1月試験の問題と解答をアップしました。

【2022年】

9月12日9/11実施の2022年9月試験の問題と解答をアップしました。

5月23日5/22実施の2022年5月試験の問題と解答をアップしました。

2月27日1/23実施の2022年1月試験の問題と解答をアップしました。

【2021年】

10月27日9/12実施の2021年9月試験の問題と解答をアップしました。

8月26日2019年5月試験[応用編]の解説が完成しました。

8月24日2019年9月試験[応用編]の解説が完成しました。

8月5日利用規約の改定を行いました。

8月3日2021年5月試験[応用編]の解説が完成しました。

5月24日5/23実施の2021年5月試験の問題と解答をアップしました。

5月15日応用編3期分(2021年1月2020年9月2020年1月)の解説が完成しました。

4月22日一問一答クイズを大幅にパワーアップさせました。

1月25日1/24実施の2021年1月試験の問題と解答をアップしました。

【2020年】

11月12日「一問一答クイズ」をベータ版から正式版にバージョンアップしました。

10月4日「FP検定9月試験での法令改正点一覧」の情報を法令・制度改正情報のページに移しました。

9月19日9/13実施の2020年9月試験の問題と解答をアップしました。

5月27日2019年1月試験の解説が完成しました。

5月13日2020年1月試験の解説が完成しました。

4月7日2019年5月試験の解説が完成しました。

3月27日2019年9月試験の解説が完成しました。

1月27日1/26実施の2020年1月試験の問題と解答をアップしました。

12月30日新しくファイナンシャルプランナー1級の解説サイトを公開しました。後発組ではありますが、今後、解説やシステムを充実させFP1級対策の決定版と呼ばれるWebサイトに育てていきたいと思っています。

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FP1級 過去問題にチャレンジ

相続税の延納および物納に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2021年5月試験 問47 [相続・事業承継]
  1. 延納税額が100万円を超える場合、延納の許可を受けるにあたって、相続または遺贈により取得した財産のなかから、延納税額および利子税の額に相当する価額の財産を担保として提供しなければならない。
  2. 物納に充てることができる財産は、相続税の課税価格の計算の基礎となった財産であるが、その種類による申請順位があり、不動産は第1順位、国債や地方債、上場株式は第2順位、動産は第3順位とされている。
  3. 物納の許可限度額を超える価額の財産による物納が許可された場合に、許可に係る相続税額よりも物納許可財産の収納価額が上回ることとなったときには、差額が金銭により還付される。
  4. 相続税の延納の許可を受けた者が、その後の資力の変化等により延納を継続することが困難となった場合、相続税の申告期限から5年以内に限り、その納付を困難とする金額を限度として、納付方法を物納に変更することができる。
  1. 不適切。延納税額および利子税の額に相当する担保を提供しなければならないのは、延納税額が100万円超または延納期間が3年超である場合ですが、担保は相続または遺贈により取得した財産に限らず、相続人の財産からでも可能です。
  2. 不適切。相続税において、物納に充てることができる財産の種類には申請順位があります。第1順位は「不動産・船舶・国債・地方債・上場株式等」、第2順位は「非上場株式等」、第3順位は「動産」と規定されています。
  3. [適切]。物納財産の選定に当たっては申請税額を超過しない財産を選ぶことが原則ですが、その物納財産の価額が納付すべき相続税額を上回る場合に、物納が許可されたときは、納付すべき相続税額と財産の価額の差額が超過物納として金銭で還付されることになります。
  4. 不適切。延納の許可を受けた相続税額について、その後に延納条件を履行することが困難となった場合には、申告期限から10年以内に限り、分納期限が未到来の税額部分について延納から物納への変更を行うことができます。このとき物納に係る財産の収納価額は、物納申請時の時価となります。
したがって適切な記述は[3]です。
🥋過去問道場に挑戦

試験の概要

FP1級は、学科が金財のみ、実技は金財(面接形式)及びFP協会(記述式)で実施されています。1級実技は、1級学科の合格者、CFP認定試験の合格者等しか受検資格がありませんので、2級までのように学科と実技を同時に受検することはできません。本サイトが対象とするのは金財の1級学科試験です

1級学科の試験形式は、基礎編50問、応用編15問の合計65問からなり、基礎編、応用編どちらも100点配点で合計200点満点です。200点のうち120点以上を得点することで合格となります。

基礎編はFP2級の学科と同様に四肢択一のマークシート形式、応用編は文章中の語句の穴埋め問題をはじめ、計算過程の記述も求められる複雑な計算問題、説明を読んで誤っている箇所と正しい内容を答える問題が含まれています。

受検者数、合格率の推移

1級学科の受検者数は1年間におよそ20,000人で、近年増加傾向にあります。合格率は10%前後となっており、ほぼすべての受検者がFP2級の保持者であること、さらに応募者のうち約30%の方が受検を見送った上での10%なので相当な難関であることがわかります。

2023年度試験日程

FP1級学科は、1月・5月・9月と毎年3回の受検機会があります。2023年度の試験日は以下のようになっています。※年3回実施になったのは2019年度からです。

  • 2023年5月28日(日) ※受検申請受付期間:2023年3月17日(金)~4月7日(金)
  • 2023年9月10日(日) ※受検申請受付期間:2023年7月5日(水)~7月25日(水)
  • 2024年1月28日(日) ※受検申請受付期間:2023年11月14日(火)~12月5日(火)

また当日の試験時間は以下のようになっています。

  • 学科(基礎編):10:00~12:30(150分)
  • 学科(応用編):13:30~16:00(150分)

受検手数料

FP1級学科の受検手数料は、基礎・応用合わせて8,900円です(非課税)。ただし、銀行振り込みやコンビニ支払いに伴う手数料は各個人の負担になります。

受検資格

FP1級には受検資格が設けられています。受検申請時には該当する受検資格を申告しなければなりません。自己申告なので勤務先等の証明は不要ですが、虚偽や不正が発覚した場合には試験の中止、合格の取消しが行われる場合があります。なお、実務経験の期間は受検申請受付最終日現在で計算します。

【学科の受検資格】

  • 2級技能検定合格者で、FP業務に関し1年以上の実務経験を有する者
  • FP業務に関し5年以上の実務経験を有する者
  • 厚生労働省認定金融渉外技能審査2級の合格者で、1年以上の実務経験を有する者
【実技の受検資格】
  • 1級学科試験の合格者
  • 「FP養成コース」修了者でFP業務に関し1年以上の実務経験を有する者
  • 日本FP協会のCFP認定者
  • 日本FP協会のCFP資格審査試験の合格者
実務経験とは「資産の設計・運用・管理及びこれらに係わる相談業務、コンサルティング業務等ファイナンシャル・プランニング業務に携わった経験」のことで、正社員、派遣社員、嘱託社員、アルバイト、パートなど勤務形態を問わず、実務経験に該当する職務内容であれば、実務経験としてカウントできます。金財のWebサイトでは具体例が示されています(https://www.kinzai.or.jp/ginou/fp/jitsumu_keiken.html)。

試験範囲

基礎編はすべて四肢択一式です。出題構成は以下のようにライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継の6分野からほぼ均等に出題されます。

  • 問1~8 ライフプランニング(8問)
  • 問9~15 リスク管理(7問)
  • 問16~24 金融資産運用(9問)
  • 問25~33 タックスプランニング(9問)
  • 問34~41 不動産(8問)
  • 問42~50 相続・事業承継(9問)

FP1級の取得ルートについて

1級学科の受検資格の有無によって選択できるルートが異なります。

1級学科の受検資格がない場合
CFP経由での取得を目指すことになります。CFP認定試験を突破すると1級実技の受検資格が得られるので、「CFP→金財1級実技」または「CFP→FP協会1級実技」のいずれかでFP1級取得を目指すことになります。
1級学科の受検資格がある場合
「1級学科→金財1級実技」、「1級学科→FP協会1級実技」、または受検資格がない場合と同じくCFP経由での取得を選択できます。

FP1級学科の効率的な合格方法

基礎編50点、応用編70点以上を目標にするのが鉄板の攻略法です。基礎編は四肢択一で得点を稼げそうな印象がありますが、重箱の隅を突くような知識のみが問われるとも揶揄されるように非常に難しく、安定して高得点を取るのは困難です。FP2級学科の難易度とは別次元で、個人の所感としては基礎編だけならば宅建士試験よりも難しいと感じました。応用編も複雑な計算等を記述式で答えなければならないので簡単というわけではありませんが、出題パターンがある程度決まっており過去問題での対策が非常に効果的です。また、記述式であるので計算過程が合っていれば部分点も狙えます。このため、基礎編の学習はそこそこにして応用編の学習を重点的に進めた方が得点が伸びやすい傾向にあります。

基礎編で50点を取るには50問のうち25問を正解する必要がありますが、自信をもって解答できる問題が12問あれば十分です。12問の正答を確保できれば、後は四択ですので適当にマークしても理論上は「38問×25%=9.5問」を正解でき、これだけでおよそ42点分の正解数です。実際には、もう少し選択肢を絞り込めるはずですので50点は十分に目指せる得点でしょう。本サイトを活用して、基礎編で50点以上を獲得することを目標に頑張りましょう。もし、基礎編で60点以上取ることができれば相当楽になります。

上記と矛盾するようですが、SNS上では、市販問題集を併用しながら過去問道場に本気で取り組めば、基礎編の高得点は十分に可能であるという報告を何件も受けています。もしも基礎編70点以上取ることができれば、たとえ応用編が超難化しても合格の確率は大幅に上がります。基礎編はスキマ時間に学習できるので、本試験での70点を目標に積み重ねていきましょう。