企業年金・個人年金等(全34問中16問目)

No.16

企業年金等に拠出した掛金に係る法人税および所得税の取扱いに関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
  1. 確定拠出年金の個人型年金において、加入者である妻の掛金を生計を一にする夫が支払った場合、その掛金は夫の小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象となる。
  2. 確定拠出年金の企業型年金において、法人の事業主が拠出した掛金は損金の額に算入することができ、加入者が拠出した掛金は小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象となる。
  3. 確定給付企業年金において、法人の事業主が拠出した掛金は損金の額に算入することができ、加入者が拠出した掛金は生命保険料控除として所得控除の対象となる。
  4. 個人事業主が拠出した掛金のうち、国民年金基金の掛金は社会保険料控除として所得控除の対象となり、小規模企業共済の掛金は、事業所得の金額の計算上、必要経費となる。
2019年9月試験 問7
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 4つ

正解 2

問題難易度
肢119.1%
肢262.0%
肢316.4%
肢42.5%

解説

  1. 不適切。確定拠出年金の個人型年金(iDeCo)の掛金は、小規模企業共済等掛金控除の対象となります。社会保険料控除では、生計を一にする親族のために支払った社会保険料も支払者の所得から控除できますが、小規模企業共済等掛金控除では自分の掛金しか対象となりません。確定拠出年金の個人型年金は加入者本人の預貯金口座からのみ拠出可能となっており、自分の掛金は自分の口座から支払います。
  2. 適切。企業型確定拠出年金で、法人が拠出した掛金は全額を支出した事業年度に損金算入することができます。また「マッチング拠出」によって加入者が掛金を上乗せした分は、全額が小規模企業共済等掛金控除として所得控除になります。
  3. 適切。確定給付企業年金で、法人の事業主が拠出した掛金は損金の額に算入することができます。また、加入者の同意を得ることで、加入者も拠出ができることとされており、加入者が負担した掛金は生命保険料控除の対象となります。
  4. 不適切。国民年金基金、小規模企業共済ともに事業所得上の必要経費にはならず所得控除の対象です。国民年金基金の掛金は社会保険料控除として、小規模企業共済の掛金は小規模企業共済等掛金控除として合計所得金額から控除します。
したがって適切なものは「2つ」です。