FPと関連法規(全6問中2問目)

No.2

ファイナンシャル・プランニングを業として行ううえでの関連法規に関する次の記述のうち、関連法規に抵触するものはいくつあるか。なお、各関連法規において別段の定めがある場合等は考慮しないものとする。
  1. ファイナンシャル・プランナーのAさんは、官公庁が作成した転載を禁止する旨の表示がない広報資料をインターネットで入手し、その許諾を得ることなく、自身が開催した資産運用に関するセミナーのレジュメで出典を明記して使用した。
  2. 税理士の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーのBさんは、顧客から配偶者控除と配偶者特別控除の適用要件を聞かれ、無償で所得税法の条文等を示しながら一般的な解説をした。
  3. 弁護士の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーのCさんは、ひとり暮らしの高齢の顧客からの依頼により、任意後見契約を公正証書で締結した。
2023年5月試験 問1
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 0(なし)

正解 4

問題難易度
肢123.1%
肢27.9%
肢36.8%
肢462.2%

解説

  1. 抵触しない。官公庁が周知を目的として作成した資料は、転載禁止する旨の表示がある場合を除き、説明の材料として許諾なく転載することができます(著作権法32条2項)。「転載を禁止する旨の表示がない」とありますから、許諾なく転載しても、著作権法上の問題はありません。
  2. 抵触しない。税理士の独占業務は、他人の依頼を受けて業として行う「税務代理」「税務書類の作成」「個別具体的な税務相談」です。この3つの業務は有償無償を問わず、税理士の独占業務になります。税法の一般的な説明や仮定の事例を用いた税額計算の例を示すなどは、税理士でない者でも行うことができます。
  3. 抵触しない。任意後見契約の受任者となるのに特別な資格はいりません。よって、弁護士でない者でも、顧客の依頼に応じて任意後見契約を締結することは可能です。
したがって抵触するものは「0(なし)」です。