社会保険(全68問中37問目)
No.37
雇用保険の雇用継続給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。2019年9月試験 問3
- 60歳以後も継続して雇用されている被保険者に対して支給対象月に支払われた賃金の額が、60歳到達時の賃金月額の50%相当額である場合、高年齢雇用継続基本給付金の額は、原則として、60歳到達時の賃金月額に100分の15を乗じて得た額となる。
- 高年齢再就職給付金は、60歳以後に安定した職業に就くことにより被保険者となった者のうち、その受給資格に係る離職日における算定基礎期間が5年以上あり、かつ、当該受給資格に基づく基本手当の支給を受けたことがない者が支給対象となる。
- 育児休業給付金の額は、育児休業期間中に事業主から賃金が支払われた場合、1支給単位期間について、事業主から実際に支払われた賃金の額を休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額から差し引いた額が限度となる。
- 介護休業給付金の支給額の算定上、休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額に乗じる給付率は、介護休業期間中に事業主から賃金が支払われなかった場合、100分の67である。
広告
正解 4
問題難易度
肢113.4%
肢211.3%
肢310.6%
肢464.7%
肢211.3%
肢310.6%
肢464.7%
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:4.社会保険
解説
- 不適切。高年齢雇用継続基本給付金の額は、その月に実際に支払われた賃金額に支給率を掛けた金額となります。本肢は「60歳到達時の賃金月額に」としているので誤りです。
なお、支給率が15%となるのは、その月に実際に支払われた賃金額が60歳到達時の賃金月額の61%未満の場合ですので、支給率については正しい記述です(雇用保険法61条5項)。 - 不適切。高年齢再就職給付金の支給要件は次の通りです。
- 60歳から65歳到達月までの被保険者であること
- 基本手当についての算定基礎期間が5年以上あること
- 再就職した日の前日における基本手当の支給残日数が100日以上あること
- 1年を超えて引き続き雇用されることが確実であると認められる安定した職業に就いたこと
- 同一の就職について、再就職手当の支給を受けていないこと
- 不適切。休業中に賃金が支払われていない場合の育児休業給付金の額は、育児休業開始から180日目までは「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」、それ以降は「休業開始時賃金日額×支給日数×50%」となります(1カ月分=30日)。
一方、休業期間中に事業主から賃金が支払われている場合には、以下のように支給調整されます。事業主から賃金が支払われた場合の育児休業給付金の額は、休業開始時賃金月額に対する支払われた賃金の割合によって異なります(雇用保険法61条の7第5項)。 - [適切]。介護休業中に事業主から賃金が支払われていなければ、介護休業給付金の額は「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」相当額(100分の67)となります(1カ月分=30日)。育児休業給付金と同様に、支払われた賃金が休業開始時賃金月額の80%以上の場合には支給停止されます(雇用保険法61条の4、同法附則12条)。
広告