公的年金(全55問中47問目)
No.47
厚生年金保険に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。2015年10月試験 問4
- 厚生年金保険の適用事業所に使用される者であっても、6カ月以内の期間を定めて臨時に使用される者は、原則として厚生年金保険の被保険者とならない。
- 厚生年金保険の適用事業所である法人の代表取締役、理事等であっても、法人から労務の対償として報酬を受け取っている70歳未満の者は、原則として厚生年金保険の被保険者となる。
- 厚生年金保険の被保険者期間は、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月までを対象とするため、4月1日に入社した者が同年6月20日に退職した場合、その者に係るその間の被保険者期間は3カ月となる。
- 厚生年金保険の適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の者が、厚生労働大臣の認可を受けて任意単独被保険者となった場合、当該被保険者は厚生年金保険の保険料の全額を負担する。
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正解 2
問題難易度
肢16.3%
肢264.8%
肢310.3%
肢418.6%
肢264.8%
肢310.3%
肢418.6%
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:5.公的年金
解説
- 不適切。6か月ではありません。厚生年金の被保険者は適用事業所に使用される70歳未満の者ですが、次に掲げる短期労働者はその対象となりません(厚年法12条)。6か月というのは臨時的な事業所に使用される場合に限られ、それ以外の場合には雇用期間が2カ月超であれば被保険者となります。
- 日雇労働者
- 2カ月以内で臨時的に雇用される者であって、引き続き雇用されることが見込まれない者
- 4カ月以内の季節的業務に使用される者
- 6カ月以内の臨時的事業の事業所に使用される者
- 所定労働時間・労働日数が4分の3未満の者
- [適切]。法人の代表者、理事、監事、取締役等は使用される者ではなく使用する側ですが、これら法人の代表者等であっても当該法人から労務の対償として報酬を受けている者は、健康保険や厚生年金の適用上は、法人に使用される者として被保険者として取り扱われます(昭24.7.28 保発74号)。
- 不適切。3カ月ではありません。厚生年金保険の被保険者期間は、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までを月単位で計算します。4月1日に入社した者が同年6月20日に退職した場合、退職日の翌日である6月21日が資格喪失日となり、6月が資格を喪失した月となります。したがって、4月から資格喪失月の前月である5月まで2カ月が被保険者期間となります(厚年法19条)。
- 不適切。被保険者の全額負担ではありません。厚生年金保険の適用事業所以外の事業所に使用される70歳未満の者は、事業主の同意および厚生労働大臣の認可を受けることで個人単位で厚生年金に加入する「任意単独被保険者」となることができます。任意単独被保険者の保険料は、被保険者と事業主とで折半して負担することになります。事業主の同意が必要とされているのは、事業主に負担が生じるためです(厚年法10条1項)。なお、健康保険には単独加入の制度はありません。
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