リスク管理と保険(全12問中1問目)

No.1

労働災害総合保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2024年5月試験 問14
  1. 労働災害総合保険は、法定外補償保険と使用者賠償責任保険で構成されているが、いずれか一方だけを契約することもできる。
  2. 労働災害総合保険のうち、法定外補償保険は、被用者が業務の遂行上の事故で被った身体上の損害について労働者災害補償保険(政府労災保険)の保険給付が行われない場合に、事業主が被用者に補償を行うことによって被る損害を補償する保険である。
  3. 労働災害総合保険のうち、使用者賠償責任保険は、被用者が業務の遂行上の事故で被った身体上の損害について、事業主が法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害を補償する保険であり、労働者災害補償保険(政府労災保険)の保険給付が行われる場合、支払われる保険金は当該保険給付の額を差し引いて算出される。
  4. 労働災害総合保険の補償の対象となる被用者は、原則として労働者災害補償保険(政府労災保険)等の保険給付を受けることができる全被用者であり、アルバイトやパートタイマー等も含まれる。

正解 2

問題難易度
肢111.4%
肢258.7%
肢325.7%
肢44.2%

解説

  1. 適切。労働災害総合保険は、労働災害が生じた際のサポートをする商品です。法定外補償保険(労災保険の上乗せ給付)、使用者賠償責任保険(被用者に対する使用者責任を補償)の2つの補償を組み合わせた保険になっていますが、いずれか一方のみを契約することも可能です。
  2. [不適切]。法定外補償保険は、労災保険の給付対象となる労働災害について、企業が独自で行う上乗せ補償に対して保険金が支払われるものです。労災保険等の給付がない場合を補償するものではありません。
  3. 適切。使用者賠償責任保険は、被用者の労働災害について企業が使用者責任を負った場合に、その損害賠償責任のうち労災保険等や法定外補償規定等による給付を超過する部分を補償します。そのため、支払われる保険金は労災保険等から受ける給付等の額を差し引いた額となります。
  4. 適切。労働災害総合保険は、政府労災保険の保険給付対象となるすべての被用者(アルバイト、パートタイマー、臨時雇用者を含む)が補償の対象になります。
したがって不適切な記述は[2]です。