損害保険(全64問中45問目)

No.45

任意の自動車保険(保険期間1年)のノンフリート等級別割引・割増制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
2017年1月試験 問13
  1. 初めて自動車保険を契約するときは6等級であり、1年間事故がない場合、更新後の等級は7等級となる。
  2. 13等級の契約者が自動車同士の事故を起こして、相手方に対物賠償保険金が支払われた場合、当該事故は「3等級ダウン事故」であり、更新後の等級は10等級となる。
  3. 10等級の契約者が自動車を盗難され、車両保険金のみが支払われた場合、当該事故は「等級すえおき事故」であり、更新後の等級は10等級となる。
  4. 8等級の契約者が自動車事故でケガをして、人身傷害(補償)保険金のみが支払われた場合、当該事故は「ノーカウント事故」であり、更新後の等級は9等級となる。

正解 3

問題難易度
肢14.7%
肢25.0%
肢368.4%
肢421.9%

解説

任意自動車保険のノンフリート等級別割引・割増制度は、契約者の前契約の有無や事故歴に応じて1等級から20等級(一部の共済では上限22等級)に区分し、等級ごとに保険料の割増・割引を行う制度です。等級の数字が大きいほど大きな割引を受けられる仕組みになっています。

新規加入時は6等級からスタートし、1年間無事故ならば7等級にアップするというように、1年で1等級ずつ上がっていきます。ただし、事故を起こして保険を使った場合には原則として3等級ダウンします(10等級で事故を起こすと次回更新時は7等級)。

また、保険を使っても例外的に1等級下がるだけで済む「1等級ダウン事故」、等級に影響しない「ノーカウント事故」があります。
1等級ダウン事故
火災・爆発や台風・洪水といった自然災害や、盗難・落書き・いたずら・飛び石との衝突などの偶然な事故によって、車両保険等を使用した事故
※保険始期日が2012年9月30日以前の場合「等級すえおき事故」として扱われる
ノーカウント事故
人身傷害保険、搭乗者傷害保険、個人賠償特約、ファミリーバイク特約等からのみ保険金が支払われた事故
  1. 適切。初回加入時は6等級で、1年間無事故につき1等級ずつ上がっていきます。
  2. 適切。対物賠償保険金が支払われた場合、3等級事故に該当します。事故時の等級が13等級だったので、契約更新後は10等級となります。
  3. [不適切]。盗難+車両保険は「1等級ダウン事故」に該当します。
  4. 適切。人身傷害保険金のみですので「ノーカウント事故」に該当します。
したがって不適切な記述は[3]です。
ノンフリート契約
自らが所有・使用し、契約対象とする自動車の総付保台数が9台以下の契約
保険料は自動車1台ごとの等級で決まる
フリート契約
自らが所有・使用し、契約対象とする自動車の総付保台数が10台以上の契約
保険料は総契約台数や契約者単位の等級で決まる