金融商品と税金(全26問中21問目)

ご注意ください。
法令改正により、この問題の記述は現行の内容と異なっている可能性があります。

No.21

「未成年者口座内の少額上場株式等に係る配当所得および譲渡所得等の非課税措置」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、当該非課税口座を「ジュニアNISA口座」という。
2016年9月試験 問24
  1. ジュニアNISA口座に受け入れることができる上場株式等は、1人当たり年間100万円までであり、その配当金等や譲渡益については、当該非課税管理勘定が設けられた日の属する年の1月1日から最長で5年間、非課税とされる。
  2. ジュニアNISA口座に受け入れる上場株式等の購入資金として口座開設者の法定代理人が拠出した資金は、その者が口座開設者のために代理して運用を行う場合には贈与とはみなされず、贈与税の課税対象となることはない。
  3. ジュニアNISA口座に受け入れた上場株式等の配当金等や売却代金は、災害等のやむを得ない事由を除き、口座開設者が3月31日時点において20歳である年の前年の12月31日までジュニアNISAに係る口座外に払い出すことができない。
  4. ジュニアNISA口座内の上場株式等を非課税期間終了後に特定口座に移管する場合、当該上場株式等の取得日は当該非課税管理勘定が設けられた日の属する年の1月1日から5年を経過した日となり、取得価額はその5年を経過した日における終値に相当する金額となる。

正解 4

問題難易度
肢12.8%
肢232.8%
肢318.3%
肢446.1%

解説

ジュニアNISAは2023年末を新規投資ができなくなるので、学習非推奨問題としています。ジュニアNISA勘定の残高は、5年の非課税期間終了も18歳になるまでは継続管理勘定で保有することで非課税のまま保有することができます。また、従来は18歳到達年度の12月31日までは払い出すことができませんでしたが、2024年以降はいつでも非課税で払い出すことができるようになっています。
  1. 不適切。ジュニアNISAは、2016年1月から口座開設の受付が開始された未成年者少額投資非課税制度の愛称で、年間投資上限金額は80万円で、非課税期間は最長5年間になります。一般NISAと同じく非課税期間後はロールオーバーすることで18歳になるまで非課税保有を続けることができます。
  2. 不適切。ジュニアNISAにおける運用資金も口座開設者のために代理で運用を行い、代理で拠出した額は贈与税の対象となるので、1年間の贈与額が贈与税の基礎控除額である110万円を超えた場合には、贈与税が課税されます。
  3. 不適切。ジュニアNISA口座に受け入れた上場株式等の配当金等や売却代金は、払出し制限があり、口座開設者が18歳年度末の前年12月31日(学年でいえば高校3年生の年末)を経過するまでは払い出すことができません。ただし、災害等やむを得ない場合には、税務署の確認を受けることにより非課税での払出しが可能とされています。
  4. [適切]。非課税期間終了後に課税口座(特定口座や一般口座)に移す場合、株式等の取得日はジュニアNISA口座開設日の属する年の5年後の1月1日、取得価額はそのときの終値とされます。
したがって適切な記述は[4]です。