セーフティネット(全14問中8問目)

No.8

わが国の預金保険制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2019年9月試験 問24
  1. 日本国内に本店のある銀行の海外支店や外国銀行の在日支店に預け入れた預金は、その預金の種類にかかわらず、預金保険制度の保護の対象とならない。
  2. 日本国内に本店のある銀行の国内支店に預け入れた支払対象決済用預金に該当する預金は、その金額の多寡にかかわらず、全額が預金保険制度の保護の対象となる。
  3. 同一の預金者が、破綻金融機関に担保権の目的となっていない支払対象一般預金等の口座を複数有し、その元本の合計額が1,000万円を超える場合、付保預金の特定にあたっては、弁済期(満期)の早いものが優先され、弁済期(満期)が同じときは金利の低いものが優先される。
  4. 預金保険制度で保護される預金等の額の算定にあたり、金融機関の破綻後に死亡した被相続人の預金については、その相続人が当該金融機関に有する他の預金等と合算される。

正解 4

問題難易度
肢111.1%
肢27.0%
肢317.7%
肢464.2%

解説

  1. 適切。預金保険制度の保護の対象となるのは、日本国内に本店のある金融機関の国内支店に預け入れられた預金等です。外国銀行の日本支店や国内銀行の海外支店は預金保険制度の対象外です。
  2. 適切。無利息、要求払い、決済サービスを提供できること、という3要件を満たす決済用預金は、預入全額が預金保険制度による保護の対象となります。
  3. 適切。保護される預金(付保預金)の特定は次の手順で行われます。
    1. 担保権の目的となっていないもの
    2. 弁済期(満期)の早いもの
    3. 弁済期(満期)が同じ預金等が複数ある場合は、金利の低いもの
    預金口座が複数あり、その元本合計金額が1,000万円を超えている場合、担保に入っていない預金同士では、満期の早いものから優先され、満期が同じ場合は預金金利の低いものから優先されます。
  4. [不適切]。金融機関の破綻に死亡した被相続人の預金については、被相続人の預金として名寄せ(他の預金等と合算)されます。金融機関の破綻に死亡した被相続人の預金については、各相続人の預金として名寄せされます(未分割の場合は分割後に改めて名寄せ)。
したがって不適切な記述は[4]です。