損益通算(全16問中2問目)

No.2

所得税の損益通算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2024年1月試験 問27
  1. 不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と一時所得の金額がある場合、最初に一時所得の金額から控除する。
  2. 総合課税の対象となる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、事業所得の金額と一時所得の金額がある場合、最初に一時所得の金額から控除する。
  3. 一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と総合課税の対象となる譲渡所得の金額がある場合、最初に譲渡所得の金額から控除する。
  4. 山林所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と退職所得の金額がある場合、最初に退職所得の金額から控除する。

正解 2

問題難易度
肢110.0%
肢242.7%
肢329.7%
肢417.6%

解説

  1. 不適切。損益通算では、まず経常所得と臨時所得に分けてその中で損益通算を行います。不動産所得は経常所得グループですので、その損失の金額は、まず同じグループである給与所得から控除します(所得税法令198条1項1号)。
  2. [適切]。損益通算では、まず経常所得と臨時所得に分けてその中で損益通算を行います。譲渡所得は臨時所得グループですので、その損失の金額は、まず同じグループである一時所得から控除します(所得税法令198条1項2号)。
  3. 不適切。一時所得の損失は、他の所得と損益通算することはできません(所得税法69条1項)。
  4. 不適切。まずは経常所得グループである給与所得から控除します。山林所得の損失は、まず経常所得グループから控除し、控除しきれない場合には臨時所得グループから、それでも控除できなければ退職所得から控除します(所得税法令198条1項6号)。
したがって適切な記述は[2]です。
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