不動産の取得・保有に係る税金(全23問中16問目)

No.16

不動産の取得に係る税金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
2019年9月試験 問40
  1. 個人が所有する土地の上に新築した家屋について、所在、家屋番号、構造、床面積などが記録される表題登記を行う場合、登録免許税は課されない。
  2. 父の相続により土地を取得した母が、その相続登記をしないまま死亡し、長男が当該土地を相続により取得した場合、長男を当該土地の所有権の登記名義人とする相続登記については、登録免許税は課されない。
  3. 被相続人の相続人以外の者が、被相続人が作成した遺言による特定遺贈により土地を取得した場合、不動産取得税は課されない。
  4. 被相続人の相続人である者が、被相続人との死因贈与契約に基づき、被相続人の相続開始に伴って土地を取得した場合、不動産取得税は課されない。

正解 1

問題難易度
肢166.2%
肢29.7%
肢35.9%
肢418.2%

解説

  1. [適切]。表題登記は建物を新築・増改築したときに行う登記で、建物を新築・増改築してから1カ月以内に行う必要があります。表題登記には登録免許税は課されません。
  2. 不適切。土地を所有する人が死亡し、相続によりその土地を取得した相続人が相続登記をしないまま亡くなったときは、申請により、その相続人が行うべきだった移転登記についての登録免許税は免税となります。
    本肢のケースでは、母が行うべきだった移転登記に係る登録免許税が免税となるだけで、長男が行う移転登記については免税となりません。
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  3. 不適切。相続による取得、包括遺贈による取得、相続人に対してなされた特定遺贈による取得の場合には、不動産取得税は課されませんが、相続人以外の者に対してなされた特定遺贈には不動産取得税が課されます。
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  4. 不適切。死因贈与とは、贈与をする人(贈与者)と贈与をされる人(受贈者)の双方の合意によって締結される贈与契約です。法定相続人への遺贈の場合は不動産取得税は非課税とされていますが、死因贈与の場合は通常の不動産取得税が課されます。
したがって適切な記述は[1]です。