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不動産に関する法令上の規制(全68問中48問目)
No.48
空家等対策の推進に関する特別措置法(以下、「本法」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。2017年9月試験 問40
- 本法では、空家等の所有者または管理者に対し、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空家等を適切に管理することを義務付けており、その義務を怠った者については10万円以下の過料に処する罰則規定が設けられている。
- 市町村長が、特定空家等の所有者または管理者に対し、除却、修繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとるよう助言または指導をした場合、当該特定空家等に係る敷地については、地方税法の規定に基づき、固定資産税等の住宅用地特例の対象から除外される。
- 市町村長は、特定空家等の所有者または管理者に対し、除却、修繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとるよう助言または指導をした場合において、当該特定空家等の状態が改善されないと認めるときは、その者に対して必要な措置を直ちにとることを勧告することができる。
- 市町村長は、特定空家等の所有者または管理者に対し、除却、修繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとるよう命じた場合において、その措置を命ぜられた者がその措置を履行しないときは、行政代執行法の定めるところにより強制執行が可能とされている。
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正解 4
問題難易度
肢17.4%
肢212.7%
肢331.9%
肢448.0%
肢212.7%
肢331.9%
肢448.0%
分野
科目:E.不動産細目:3.不動産に関する法令上の規制
解説
- 不適切。本法では、空家等の所有者・管理者(以下、所有者等)に対して、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空家等の適切な管理についての努力義務を定めています。
市町村長は、空き家の適正管理をしない所有者等に対して、除却、修繕、立木竹の伐採等に関して助言、指導、勧告という3段階の行政指導ができます。勧告しても状況が改善されなかった場合は、所定の手続きを経たうえで勧告に係る措置を実施するよう命令を出すことができ、その命令に違反した者は50万円以下の過料に処されます(空き家法14条3項・16条1項)。 - 不適切。本肢のように助言、指導に留まるときは適用除外とはなりません。市町村長から必要な措置をとるように勧告を受けた空家の敷地については、住宅用地に対する固定資産税の課税標準の特例の対象から除外されます(200㎡以下の部分は1/6になるあの特例です)。これにより最高6倍の固定資産税が課されることとなります(地方税法349条の3の2第1項)。
- 不適切。助言や指導によって特定空家等の状態が改善されなかったとしても、直ちに必要な措置をとるよう勧告することはできません。助言・指導をしても改善されないときには、市町村長は、除却等の必要な措置をとるよう勧告することができますが、この勧告は相当の猶予期限を付けて行わなければなりません(空き家法14条2項・3項)。
- [適切]。助言や指導をしても改善しない場合には勧告、それでも改善しない場合には所定の手続きを経たうえで命令をすることができますが、命じられた者が従わない場合には、行政代執行法の定めるところにより強制執行が可能です(空き家法14条9項)。
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