FP1級過去問題 2017年9月学科試験 問12

問12

X株式会社(以下、「X社」という)が、代表取締役社長であるAさんの死亡により、下記の収入保障保険から、収入保障年金額(年額)を500万円に減額して4,600万円を一部一括受取りとし、1回目の収入保障年金額との合計5,100万円を受け取った場合の経理処理として、次のうち最も適切なものはどれか。
保険の種類
無配当収入保障保険(特約付加なし)
契約年月日
2015年10月1日
契約者(=保険料負担者)
X社
被保険者
Aさん(代表取締役社長)
死亡保険金受取人
X社
保険期間・保険料払込期間
10年
正味払込保険料(累計額)
900万円
収入保障年金額(年額)
1,000万円(10年間)
  • 年金受取開始時に、年金での受取りに代えて一括で受け取った場合の金額は9,200万円である。
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正解 4

問題難易度
肢124.7%
肢219.5%
肢323.0%
肢432.8%

解説

法人契約の収入保障保険(無解約返戻金型)で法人が受け取る保険金は、受取方法によって経理処理が異なります。なお、無解約返戻金型収入保障保険は支払保険料の全額を損金算入するので、資産計上している金額はありません。
全額一括受取り
受け取った際に、全額を雑収入として益金に算入する
一括受取り・年金受取りの併用
受け取った際に、未払い年金原価も含めて全額を雑収入として益金に算入する。未払い年金原価は未収金として資産計上する
年金受取り
受取りの都度、雑収入として益金に算入する
本問では、年金の現在価値の総額である9,200万円を雑収入として益金算入します。そして、実際に受け取った5,100万円が現預金とし、未払い年金原価は「9,200万円-5,100万円=4,100万円」を未収金とします。

したがって[4]の経理処理が適切です。