FP1級過去問題 2017年9月学科試験 問14

問14

総合福祉団体定期保険および労働災害総合保険に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
  1. 総合福祉団体定期保険は、従業員の遺族の生活保障を目的とした保険であり、法人の役員を被保険者とすることはできない。
  2. 総合福祉団体定期保険契約の締結に際しては、被保険者になることへの加入予定者の同意が必要となる。
  3. 労働災害総合保険の補償の対象となる被用者は、事業主に使用される常用雇用労働者であり、有期契約労働者や短時間労働者を対象に含めることはできない。
  4. 労働災害総合保険は、法定外補償保険と使用者賠償責任保険で構成されており、どちらか一方だけを契約することはできない。
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 0(なし)

正解 1

問題難易度
肢154.2%
肢236.1%
肢38.3%
肢41.4%

解説

  1. 不適切。総合福祉団体定期保険の加入対象者は、所属する団体(企業等)の退職金規程等において、弔慰金・死亡退職金等の支給対象となる役員・従業員で、全員加入が原則となります。役員も加入できます。
  2. 適切。総合福祉団体定期保険の契約に際しては、被保険者になることの同意が必要です。また、加入時の医師の診査は不要ですが告知は必要となります。
  3. 不適切。労働災害総合保険の補償の対象となる被用者は、原則としてその企業の労働者全員です。労災保険の被保険者範囲と同じといいでしょう。正社員だけでなく、パートやアルバイト等の有期契約労働者や短時間労働者も補償対象とすることが可能です。
  4. 不適切。労働災害総合保険は、従業員の労働災害について政府労災保険等の上乗せ補償を行う企業向けの商品です。「法定外補償条項」と「使用者賠償責任条項」の2つの補償から構成され、どちらか一方の契約も可能です。
    法定外補償条項
    労災保険からの給付が、労働協約、就業規則等で定められる災害補償額に足りない場合、その不足額を支払ったことによる損失を補償する
    使用者賠償責任条項
    従業員から使用者責任を問われたことにより法律上の損害賠償責任が生じた場合に、その賠償金支払いにより生じた損失を補償する
したがって適切なものは「1つ」です。