FP1級過去問題 2017年9月学科試験 問34
問34
不動産登記法に基づく公図や地積測量図等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- 不動産登記法第14条に基づく地図は、一筆または二筆以上の土地ごとに作成されており、土地の区画および地番が表示されている。
- 登記所に備え付けられている公図(旧土地台帳附属地図)は、土地の形状や規模が正確に表示されたもので、現地復元能力を有している。
- 分筆の登記を申請する場合において提供する分筆後の土地の地積測量図は、分筆前の土地ごとに作成され、分筆線を明らかにして分筆後の各土地が表示されている。
- 建物図面は、一個の建物ごとに作成され、建物の敷地ならびにその一階(区分建物にあっては、その地上の最低階)の位置および形状が明確に表示された図面である。
広告
正解 2
問題難易度
肢11.5%
肢288.8%
肢35.4%
肢44.3%
肢288.8%
肢35.4%
肢44.3%
分野
科目:E.不動産細目:1.不動産の見方
解説
- 適切。不動産登記法第14条の地図(14条地図)とは、登記所に備え付けられている地図のことで、正確な測量に基づいて、一筆または二筆以上の土地ごとにその土地の区画と地番を明確に表示したものです。現地復元能力を有します(不登法14条2項)。
- [不適切]。公図は、地籍調査等による測量に基づき作成された14条地図が備えられるまでの間、「地図に準ずる図面」として全国の登記所に備え付けられている地図です(不登法14条4項)。明治時代の地租改正時に作成された図面に基づいて作成されたものなので、正確さに欠け、現地復元能力はありません。全国の50%程度がまだ公図であるということです。
- 適切。分筆登記とは、一筆の土地を二筆以上の土地に分割する登記のことで、登記申請時に分筆後の土地の地積測量図を添付情報として提供する必要があります。地積測量図は特別な事情がない限り、分筆前の土地を図示し、分筆線を明らかにして分筆後の各土地を表示し、これに符号を付さなければなりません(不登規則78条)。
- 適切。建物図面とは、その敷地にある建物の一階(地上の最低階)の位置および形状を明確に示した図面です(不登規則82条)。建物を新築・増築等した場合には、その登記申請の際に必ず添付しなければならない法定添付書類になります。
広告