FP1級過去問題 2019年5月学科試験 問37
問37
建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。- 各区分所有者は、専有部分を目的とする所有権、敷地利用権、専有部分の床面積の割合による共用部分の持分を有し、かつ、規約に別段の定めがない限り、集会において所有する住戸の購入金額に応じた議決権割合を有する。
- 規約を変更するためには、区分所有者および議決権の各3分の2以上の多数による集会の決議が必要であるが、この変更が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、当該区分所有者の承諾を得なければならない。
- 形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であるが、この区分所有者および議決権の定数については規約で過半数まで減ずることができる。
- 建替え決議を目的とする集会を招集する場合、原則として、招集の通知を会日より少なくとも2カ月前に発し、会日より少なくとも1カ月前までに、区分所有者に対して建替えを必要とする理由等の説明を行うための説明会を開催しなければならない。
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正解 4
問題難易度
肢12.8%
肢211.2%
肢323.5%
肢462.5%
肢211.2%
肢323.5%
肢462.5%
分野
科目:E.不動産細目:3.不動産に関する法令上の規制
解説
- 不適切。議決権は、規約で別段の定めのある場合を除き、共有部分の持分と同じく各区分所有者が有する専有部分の面積の割合によります(区分所有法38条)。本肢は「購入金額に応じた」としているので誤りです。
- 不適切。規約の設定、変更または廃止は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によらなければなりません(区分所有法31条1項)。本肢は「3分の2」としているので誤りです。
- 不適切。形状・効用の著しい変更を伴う共用部分の変更については、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によらなければなりません。ただし、この区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減らすことができます(区分所有法17条1項)。区分所有者が200人だったら101人まで減らせるということです。本肢は議決権を減らすことができるとしていますが、議決権は減らすことができません。
- [適切]。建替え決議を行う集会の招集通知は、集会の開催日よりも少なくとも2カ月前に発しなければならず、当該集会の1カ月前までに区分所有者に対する説明会を開催しなくてはなりません(区分所有法62条4項、同6項)。
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