FP1級過去問題 2023年9月学科試験 問16

問16

米国の経済指標に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 消費者物価指数(CPI)は、労働省労働統計局(BLS)が発表する米国の消費者が購入する物やサービスの価格変動を示す指標である。
  2. 雇用統計は、労働省労働統計局(BLS)が発表する米国の雇用情勢を表す指標で、「失業率」「非農業部門雇用者数」などの項目がある。
  3. ISM製造業景況感指数は、全米供給管理協会(ISM)が発表する米国の製造業の景況感を示す指標で、50を景況感の改善・悪化の分岐点とし、一般に50を上回ると景況感が改善していると判断される。
  4. 消費者信頼感指数は、民間調査機関であるコンファレンスボードが発表する景況感に対する消費者マインドについて2010年を100とした指標で、1,000人の消費者に対して行われるアンケート調査を基にしている。

正解 4

問題難易度
肢118.1%
肢26.2%
肢320.2%
肢455.5%

解説

  1. 適切。消費者物価指数(CPI)は、米国の消費者が購入する食品や衣料品などの商品やサービスの価格変動を調査して示す指標です。労働省労働統計局(BLS)が毎月中旬に発表しています。
  2. 適切。米国雇用統計は、アメリカの雇用情勢を示す統計で、景気状況を探るうえで最も重要な経済指標のひとつです。アメリカの景気の実体を表す最新の数値として、為替、株式、金利などのマーケットにも影響を与えるため、非農業部門雇用者数と失業率などの数値は市場関係者が注視しています。
  3. 適切。ISM製造業景況感指数は、アメリカの製造業の景況感を示す指数のことで、製造業企業に対して「新規受注、生産、雇用、入荷状況、在庫」といった項目に関するアンケートを実施し、回答結果から指数を算出しています。一般に、数値が50を上回ると景気拡大、50を下回ると景気後退と判断されます。
  4. [不適切]。消費者信頼感指数は、米国の民間調査機関コンファレンスボードが発表する経済指標です。5,000人の消費者を対象として、現在の景況感や6カ月後の景況見通しなどについてアンケート調査を行い、1985年を100として消費者マインドを指数化したものです。
したがって不適切な記述は[4]です。