FP1級過去問題 2021年1月学科試験 問21
問21
下記の〈資料〉から算出されるサスティナブル成長率として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、自己資本の額は純資産の額と同額であるものとし、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入すること。- 4.38%
- 6.09%
- 11.20%
- 15.60%
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正解 1
問題難易度
肢160.5%
肢210.7%
肢324.7%
肢44.1%
肢210.7%
肢324.7%
肢44.1%
分野
科目:C.金融資産運用細目:5.株式投資
解説
サスティナブル成長率とは、企業が外部資金に頼らず内部資金だけで達成できる理論上の成長率のことで、「内部留保率×自己資本利益率×100」で計算されます。内部留保は翌年の自己資本と一部となり再投資されるため、自己資本利益率を乗じることで内部留保から得られる利益を計算しています。配当性向は「年間配当金÷当期純利益」、内部留保率は「(当期純利益-年間配当金)÷当期純利益」なので、内部留保率は「1-配当性向」で求めることができます。
内部留保率=1-30%=70%
自己資本利益率(ROE)は「当期純利益÷自己資本」で求めます。この問題ではどちらも与えられていませんが、株価収益率と株価純資産倍率の値から次のように求めることが可能です(※式の左右については、分子に当期純利益、分母に純資産がくることを意識して覚えましょう)。
株価純資産倍率÷株価収益率
=株価1株当たり純資産÷株価1株当たり当期純利益
=
=1株当たり当期純利益1株当たり純資産
=自己資本利益率
株価純資産倍率は1.1倍、株価収益率は17.6倍なので、自己資本利益率(%)は、
1.1÷17.6×100=6.25%
よって、サスティナブル成長率は、
70%×6.25%×100=4.375%
(小数点以下第3位を四捨五入)4.38%
したがって[1]が正解です。
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