中小法人の資金計画(全17問中5問目)
No.5
「経営者保証に関するガイドライン」(以下、「ガイドライン」という)および2019年12月に公表された「事業承継時に焦点を当てた『経営者保証に関するガイドライン』の特則」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。2021年5月試験 問8
- ガイドラインの対象は中小企業基本法に定める中小企業者・小規模事業者とされ、その範囲を超える企業や個人事業主については対象とならない。
- ガイドラインによる保証債務の整理の場合、債務整理の成立には、原則としてすべての対象債権者の同意が必要となる。
- ガイドラインによる債務整理を行った保証人について、対象債権者は、債務整理を行った事実その他の債務整理に関連する情報を、信用情報登録機関に報告し、登録する必要がある。
- 事業承継時の経営者保証については、原則として前経営者、後継者の双方から二重に保証を求めないこととされ、対象債権者は、前経営者に求めていた保証を後継者に当然に引き継がせることが望ましいとされる。
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正解 2
問題難易度
肢18.3%
肢239.5%
肢330.7%
肢421.5%
肢239.5%
肢330.7%
肢421.5%
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:10.中小法人の資金計画
解説
- 不適切。ガイドラインの主たる対象は中小企業・小規模事業者ですが、必ずしも中小企業基本法に定める中小企業・小規模事業者に該当する法人に限定しておらず、その範囲を超える企業等も対象になり得ます。個人事業主についても対象に含まれます。
- [適切]。ガイドラインによる保証債務の整理の場合、債務整理の成立には全ての対象債権者の同意が必要となります。債権者の同意を得るためには、詳細な裏付け資料に基づいた事業再生計画案を作成し、丁寧に説明する必要があります。
- 不適切。ガイドラインによる債務整理を行った保証人について、対象債権者は、当該保証人が債務整理を行った事実その他の債務整理に関連する情報(代位弁済に関する情報を含む。)を、信用情報登録機関に報告、登録しないこととされています。
- 不適切。ガイドラインでは、前経営者の負担する保証債務について、後継者に対し経営者保証を求めることは事業承継の阻害要因になり得るので、後継者にそのまま引き継がせるのではなく、保証契約の必要性等について改めて検討し,適切な保証金額の設定に努めるものとされています。
参考URL: 経営者保証に関するガイドライン
https://www.jcci.or.jp/news/2014/0116130000.html
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