社会保険(全68問中62問目)
No.62
後期高齢者医療制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。2015年1月試験 問1
- 年額18万円以上の老齢基礎年金の支給を受けている者で、後期高齢者医療制度の保険料と介護保険料との合計額が年金支給額の2分の1以下である場合、後期高齢者医療制度の保険料は、原則として、公的年金から特別徴収される。
- 後期高齢者医療制度の保険料の額は、被保険者の所得に応じて決まる所得割額と均等割額との合計額であるが、所得割率および均等割額は都道府県によって異なる。
- 被保険者が1カ月に支払った医療費の自己負担額が定められた限度額を超えた場合は、申請により、限度額を超えた額が高額療養費として支給される。
- 住民税に係る課税所得金額が145万円以上の者であっても、前年の収入額が520万円未満である被保険者が単身世帯の場合、その者が基準収入額適用申請をして認定を受けることにより、療養給付を受ける際の一部負担割合が3割から2割または1割に変更される。
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正解 4
問題難易度
肢111.6%
肢229.5%
肢36.5%
肢452.4%
肢229.5%
肢36.5%
肢452.4%
分野
科目:A.ライフプランニングと資金計画細目:4.社会保険
解説
- 適切。年額18万円以上の公的年金の支給を受けている者は、原則として後期高齢者医療制度の保険料がその年金から特別徴収されます(高齢者医療確保法107条)。ただし、介護保険料と後期高齢者医療制度の保険料を合算した額がその月の年金給付の2分の1を超える被保険者は、特別徴収の対象から除かれます(高齢者医療確保法令23条1号)。
- 適切。後期高齢者医療制度の保険料額は、被保険者全員が等しく負担する均等割額と所得に応じて負担する所得割額で構成されます。保険料率は保険者である都道府県ごとの後期高齢者医療広域連合が決定しますので、都道府県ごと異なります(高齢者医療確保法104条)。後期高齢者医療制度の保険料は、原則として、被保険者につき算定した所得割額および均等割額の合計額となるが、被保険者の収入が公的年金の老齢給付のみであって、その年金収入が153万円以下の場合、所得割額は賦課されない。(2024.9-2-2)後期高齢者医療制度の保険料の額は、被保険者の所得に応じて決まる所得割額と均等割額との合計額であるが、所得割率および均等割額は都道府県によって異なる。(2021.9-1-2)後期高齢者医療制度の保険料の額は、被保険者の所得に応じて決まる所得割額と均等割額との合計額であるが、保険料の年間の賦課限度額は32万円である。(2021.9-1-3)後期高齢者医療制度の保険料は、原則として、被保険者につき算定した所得割額および均等割額の合計額となるが、被保険者の収入が公的年金の老齢給付のみでその年金収入額が153万円以下の場合、所得割額は賦課されない。(2017.9-2-2)
- 適切。1カ月に支払った一部負担金または一定の療養費が限度額を超える場合には、申請により、限度額を超えた額が高額療養費として支給されます(高齢者医療確保法84条)。
- [不適切]。後期高齢者医療制度の被保険者が医療機関等の窓口で支払う一部負担金(自己負担)の割合は、原則として1割ですが、下表のように一定以上の所得がある方は2割または3割負担となりますす(高齢者医療確保法令7条)。3割負担に該当した場合でも、世帯の被保険者全員の収入合計が、単身世帯で383万円未満、複数世帯で520万円未満のときには、自己負担割合が2割または1割に軽減されます。本肢の被保険者は単身世帯ですので、収入合計が383万円未満でなければ基準収入額適用申請をすることはできません。よって、記述は誤りです。
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