生命保険(全79問中3問目)
No.3
X株式会社(以下、「X社」という)の社長であるAさんは、現在65歳であるが、2年後(2026年9月末)に勇退しようと考えている。その際、X社が加入している以下の定期保険を解約し、退職金の一部として受け取りたいと考えている。以下の定期保険を解約した場合の経理処理として、次のうち最も適切なものはどれか。- 保険の種類
- 無配当定期保険(特約付加なし)
- 契約年月日
- 2019年12月1日
- 契約者(=保険料負担者)
- X社
- 被保険者
- Aさん(加入時の年齢60歳)
- 死亡保険金受取人
- X社
- 保険期間・保険料払込期間
- 98歳満了
- 基本保険金額
- 1億円
- 最高解約返戻率
- 77.0%
- 年払保険料
- 450万円
- 2026年9月時点の解約返戻金
- 2,400万円
- 2026年9月時点の払込保険料累計額
- 3,150万円
2024年9月試験 問12
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正解 2
問題難易度
肢110.9%
肢253.9%
肢321.6%
肢413.6%
肢253.9%
肢321.6%
肢413.6%
分野
科目:B.リスク管理細目:3.生命保険
解説
2019年7月8日以降に契約した法人生命保険の支払保険料は、最高解約返戻率に応じて下表のような経理処理を行います。設問の生命保険の最高解約返戻率は77%なので「70%超85%以下」の区分に該当し、資産計上期間は保険期間の前半4割※で、支払保険料の10分の6を資産計上します。したがって、払込保険料累計額のうち6割に相当する「3,150万円×60%=1,890万円」が資産計上額です。解約返戻金を受け取った場合、受取額を現預金として借方に記載し、資産計上額を取り崩して貸方に記載します。そして両者の差額を雑収入または雑損失として計上します。本問では、解約返戻金2,400万円>資産計上額1,890万円なので、差額の510万円は雑収入として益金に算入します。以上より[2]の経理処理が適切です。
※(98歳-60歳)×40%=15.2年なので、設問のケースでは75歳までです。
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