生命保険(全79問中44問目)
No.44
個人年金保険の課税関係に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、契約者(=保険料負担者)・被保険者・年金受取人は同一人であり、契約者は個人(居住者)であるものとする。また、記載のない事項については考慮しないものとする。2019年5月試験 問12
- 定額個人年金保険(10年確定年金)において、保険会社が支払う年金額からその年金額に対応する払込保険料を控除した金額が年間25万円以上になる場合、その金額から10.21%の税率による所得税および復興特別所得税が源泉徴収される。
- 定額個人年金保険(10年確定年金)において、保険会社が支払う年金額からその年金額に対応する払込保険料を控除した金額が年間20万円以下である場合、保険会社から税務署長に対し、その年金に係る支払調書は提出されない。
- 定額個人年金保険(保証期間付終身年金)の年金受取人が、年金支払開始日後に保証期間分の年金額を一括して受け取った場合、その一時金は一時所得として所得税の課税対象となる。
- 外貨建変額個人年金保険(10年確定年金)を保険期間の初日から10年経過後に解約し、解約差益が生じた場合、その解約差益のうち為替差益に相当する部分の金額は雑所得として所得税の課税対象となる。
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正解 1
問題難易度
肢152.4%
肢217.2%
肢318.5%
肢411.9%
肢217.2%
肢318.5%
肢411.9%
分野
科目:B.リスク管理細目:3.生命保険
解説
- [適切]。個人年金保険から受け取る年金は、年金額からその年金額に対応する払込保険料を控除した雑所得の金額が25万円以上である場合、支払時にその金額の10.21%が所得税・復興特別所得税として源泉徴収されます。年金受取人が受け取る金額は、源泉徴収後のものです。
- 不適切。生命保険会社から税務署に支払調書の提出義務があるのは、①解約返戻金等の一時金で100万円を超えるもの、②年金支払額が年20万円を超えるものです。支払調書の提出の有無は年金支払額を基準に決まるので、当該年金受取額に係る雑所得の金額(支払額-必要経費)が20万円以下であっても支払額が20万円超ならば支払調書は提出されることとなります。
- 不適切。確定年金タイプの年金を一括で受け取る場合は一時所得になりますが、保証期間付終身年金の保証期間分を一時金として受け取る場合は雑所得となります。
もう少し詳しく説明すると、個人年金保険では、年金支払開始日以後に保証期間分の年金額を一括して受け取る場合、それが「将来の年金給付の総額に代えて支払われるもの」であれば一時所得に、そうでなければ雑所得になります(所基通35-3)。保証期間付きの有期年金や終身年金では、保証期間終了後に被保険者が生存していれば再び年金を受け取ることができるので、年金給付の総額に代えて受け取ることにはなりません。よって、雑所得として課税されます。 - 不適切。日本国内で契約される外貨建個人年金保険は円建ての生命保険と同様に扱います。解約する際は、解約時の為替レートで換算した上で、為替差益と解約差益の合計が一時所得となります。
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