投資信託(全27問中2問目)

No.2

わが国における委託者指図型の契約型投資信託に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
2024年5月試験 問18
  1. 委託者は、受益権の発行と募集、信託財産の運用の指図、目論見書や運用報告書の作成等を行う。
  2. 受託者は、信託財産の保管・管理、委託者の運用の指図に従った運用の執行、投資信託約款の金融庁長官への届出の承諾等を行う。
  3. 販売会社は、投資信託の募集の取扱い、分配金・償還金の支払の取扱い、目論見書・運用報告書の受益者への交付等を行う。
  4. 受益者は、投資信託約款の変更に係る書面による決議において受益権の口数に応じて議決権を有しており、当該決議は議決権を行使することができる受益者の議決権の4分の3以上に当たる多数をもって行われる。

正解 4

問題難易度
肢115.2%
肢210.5%
肢39.8%
肢464.5%

解説

  1. 適切。委託者指図型の契約型投資信託は、投資信託運用会社と信託銀行等の契約により組成される投資信託で、委託者に当たるのは「投資信託運用会社が」です。委託者は、投資信託約款の作成・届出、受益権の募集・発行、信託財産の運用指図、目論見書・運用報告書の作成、基準価額の計算、議決権の指図行使等を行います。
  2. 適切。受任者に当たるのは信託銀行等です。受託者は、信託財産の名義人として投資家から集めた資金を保管・管理するとともに、委託者の運用の指図に従い運用を行います。また、委託者が作成した投資信託約款の届出に承諾することや議決権を行使する役割を担います。
  3. 適切。販売会社に当たるのは証券会社や登録を受けた金融機関です。販売会社は受益者(投資家)の窓口となり、投資信託の募集の取扱いやその商品説明、目論見書・運用報告書の交付、受益者への分配金・償還金の支払いを行います。
  4. [不適切]。4分の3ではありません。委託者が投資信託約款を変更しようとする場合、または投資信託を併合しようとする場合は、所定の手続きにより受益者に通知し、受益者の3分の2以上の多数をもって行う書面決議をしなければなりません。受益者に当たる投資家は、受益権の口数に応じて議決権を有します。
したがって不適切な記述は[4]です。