金融派生商品(全22問中3問目)

No.3

一般的なオプション取引に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
  1. 原資産価格が上昇するほど、コール・オプションおよびプット・オプションのプレミアムは高くなる。
  2. ボラティリティが上昇するほど、コール・オプションおよびプット・オプションのプレミアムは低くなる。
  3. 満期までの残存期間が長いほど、コール・オプションおよびプット・オプションのプレミアムは低くなる。
2024年1月試験 問21
  1. 1つ
  2. 2つ
  3. 3つ
  4. 0(なし)

正解 4

問題難易度
肢121.9%
肢213.6%
肢33.4%
肢461.1%

解説

オプションのプレミアムは、オプションの買い手にとって有利な場合に高くなり、不利な場合に低くなります。オプションの買い手にとって有利な条件をまとめると次のようになります。
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基本的に、高い・長いなどのように値が大きくなるとプレミアムも高くなり、「コール×権利行使」「プット×原資産」に組合せだけは例外的に低くほど高くなると覚えましょう。
  1. 不適切。コール・オプションは将来に一定価格で買う権利ですから、原資産価格が上昇した場合、相対的に安く買えることになり権利の価値は高くなります。例えば、ある原資産を100円で買う権利があり、相場が110円に値上がりした場合、100円で買える権利の価値は高まるためプレミアムも高くなります。
    これに対して、プット・オプションは将来に一定価格で売る権利ですから、原資産価格が上昇した場合、相対的に安く売ることになり権利の価値は低くなります。例えば、ある原資産を100円で売る権利があり、相場が110円に値上がりした場合、100円で売れる権利の価値は低くなるためプレミアムも低くなります。
  2. 不適切。ボラティリティ(価格変動の大きさ)が高くなると、その分だけ原資産価格が大きく変動する余地があり、儲けられる可能性が高まるので、コール/プットどちらのプレミアムも高くなります。
  3. 不適切。残存期間が長ければ、その分だけ原資産価格が大きく変動する余地があり、儲けられる可能性が高くなるので、満期日までの期間が長いほどコール/プットどちらのプレミアムも高くなります。
したがって適切なものは「0(なし)」です。