不動産の見方(全30問中30問目)

No.30

不動産登記に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
2014年1月試験 問34
  1. 権利に関する登記を申請する場合、申請人は、その申請情報と併せて、登記原因を証するものとして登記識別情報を提供しなければならない。
  2. 所有権の登記名義人が登記義務者として登記を申請する場合に提出する印鑑証明書は、その作成後6カ月以内のものでなければならない。
  3. 合筆しようとしている2筆の土地のうち、1筆に抵当権の登記がある場合、抵当権者の承諾書を添付しても、合筆の登記をすることはできない。
  4. 抵当権設定の仮登記に基づき本登記を申請する際に、その本登記について登記上の利害関係を有する第三者がある場合、申請書にその第三者の承諾書等を添付しなければならない。

正解 3

問題難易度
肢18.1%
肢26.3%
肢372.4%
肢413.2%

解説

  1. 不適切。登記識別情報ではありません。権利に関する登記を申請する場合、その申請情報と併せて登記原因を証する登記原因証明情報を提供しなければなりません。登記識別情報は登記申請し登記が完了したあと、登記済証の代わりに登記所から送られる12桁の識別情報であり、登記名義人が本人であることを証明するものです。
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  2. 不適切。6か月ではありません。申請情報の記載および記名押印した書面に添付する印鑑証明書は、作成後3カ月以内のものでなければなりません。
  3. [適切]。合筆の登記は以下の場合にはすることができません(不登法41条)。
    1. 相互に接続していない土地
    2. 地目または地番区域が相互に異なる土地
    3. 表題部所有者または所有権の登記名義人が相互に異なる土地
    4. 表題部所有者または所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地
    5. 所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地
    6. 所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地
    抵当権とある土地とない土地を合筆した場合、合筆後の土地の一部を対象とする抵当権が生じることとなります。一筆の土地の一部に存する権利を公示することはできないため合筆が禁止されています。抵当権者の承諾があってもダメです。
  4. 不適切。所有権設定の仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者がいる場合、その第三者の承諾があるときに限って申請することができますが、抵当権設定に関する場合の申請は、第三者の承諾は必要ありません。
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    抵当権設定の仮登記に基づく本登記は、その本登記について登記上の利害関係を有する第三者がある場合、当該第三者の承諾がない限り、申請することができない。2024.9-34-4
    抵当権の設定の仮登記に基づき本登記を申請する場合に、その本登記について登記上の利害関係を有する第三者があるときは、申請書に当該第三者の承諾書を添付しなければならない。2022.5-34-2
    所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者がある場合には、原則として当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができ、当該本登記の順位は当該仮登記の順位による。2020.9-34-2
    抵当権設定の仮登記に基づく本登記は、その本登記について登記上の利害関係を有する第三者がある場合、当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる。2019.1-34-3
    抵当権設定の仮登記に基づき本登記を申請する場合に、その本登記について登記上の利害関係を有する第三者があるときは、申請書に当該第三者の承諾書を添付しなければならない。2016.1-34-4
したがって適切な記述は[3]です。