FP1級過去問題 2016年1月学科試験 問23

問23

わが国の預金保険制度に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 破綻金融機関に預け入れられていた普通預金については、当該預金者への払戻金が確定する前に、暫定的に1口座当たり50万円を上限に仮払金が支払われることがある。
  2. 預金者が破綻金融機関に対して借入金を有しているときは、借入金について借入約定等の特約により相殺が禁止されている場合を除き、預金者の意思にかかわらず、預金等の債権と借入金の債務が相殺される。
  3. 預金保険制度で保護される預金等の額の算定にあたり、単に名義を借りたにすぎないとみなされた他人名義預金については、名義人が破綻金融機関に有する他の預金等とは合算されず、名義の借主が破綻金融機関に有する他の預金等と合算される。
  4. 預金保険制度で保護される預金等の額の算定にあたり、金融機関が破綻した日よりも前に相続が開始した被相続人の預金は、相続分が確定している場合、その相続人が当該金融機関に有する他の預金等と合算される。

正解 4

問題難易度
肢19.1%
肢216.2%
肢324.3%
肢450.4%

解説

  1. 不適切。保険事故の発生時、預金保険機構運営委員会が預金者の当面の生活資金等が必要と判断した場合には、保険金の支払いや付与預金の払戻しの前に、1口座につき60万円を上限として仮払金の支払いが行われることがあります。仮払金の上限は50万円ではなく60万円です。
  2. 不適切。預金者が破綻金融機関に対して借入金等を有している場合には、預貯金債権と借入金債務を同額で相殺させることができます。しかし、自動的に相殺されるわけではないので、預金者が相殺を行うためには、民法及び預金規定・借入約定等に基づいて、預金者側から破綻金融機関に対して所定の手続を行い相殺をする旨の意思表示をする必要があります。
  3. 不適切。仮名・借名預金等の他人名義預金、架空名義預金は預金保険制度の保護対象外です。単に親族や他人の名義を借りたにすぎない預金は、「借名預金」とみなされ預金保険の対象になりません。破綻金融機関に有する名義人の他の預金等と合算されることもありません。
  4. [適切]。金融機関の破綻に死亡した被相続人の預金については、各相続人の預金として名寄せされます(未分割の場合は分割後に改めて名寄せ)。これに対して、金融機関の破綻に死亡した被相続人の預金については、被相続人の預金として名寄せ(他の預金等と合算)されます。
したがって適切な記述は[4]です。