FP1級過去問題 2016年9月学科試験 問33

問33

法人税申告書の各種別表に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 「別表一(一)」は、法人税申告書の総括表であり、当該法人の事業種目、期末現在の資本金の額または出資金の額、当期利益または当期欠損の額、法人税額、地方法人税額などを記載する。
  2. 「別表二」は、同族会社等の判定に関する明細書であり、期末現在の発行済株式の総数または出資の総額や、同族会社の判定基準となる株主(社員)および同族関係者の住所、氏名、株式数または出資の金額、議決権の数などを記載する。
  3. 「別表四」は、所得の金額の計算に関する明細書であり、税法規定による加算項目・減算項目、欠損金または災害損失金等の当期控除額、所得金額または欠損金額などを記載する。
  4. 「別表十六(一)(二)」は、減価償却資産の償却額の計算に関する明細書であり、減価償却資産の取得価額、当期分の償却限度額、当期償却額あるいはそれらの種類等ごとの合計額などを記載する。

正解 1

問題難易度
肢143.5%
肢223.3%
肢318.4%
肢414.8%

解説

  1. [不適切]。「別表一(一)」は法人税申告書の最初のページで、表紙や総括表の役割を担います。本ページに記載するのは別表四により算出された法人税法上の所得金額または欠損金額です。会計上の当期利益または当期欠損の額は別表四の記載事項です。
  2. 適切。「別表二」は、同族会社等の判定に関する明細書です。株式数や議決権数等によって、特定同族会社・同族会社・非同族会社の判定を記載する書類です。
  3. 適切。「別表四」は、所得の金額の計算に関する明細書です。会計上の当期利益または当期欠損から、益金算入/不算入、損金算入/不算入の計算を行って、法人税法上の所得金額を算出する書類です。
  4. 適切。「別表十六(一)」は定額法による減価償却資産の償却額の計算に関する明細書、「別表十六(二)」は定率法による減価償却資産の償却額の計算に関する明細書です。
したがって不適切な記述は[1]です。