FP1級過去問題 2017年1月学科試験 問21

問21

株価が600円で期待利子率が5%、予想配当が14円の場合、定率で配当が成長して支払われる配当割引モデルにより計算した当該株式の配当に対する期待成長率として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入すること。
  1. 2.22%
  2. 2.55%
  3. 2.67%
  4. 7.33%

正解 3

問題難易度
肢18.4%
肢210.1%
肢373.0%
肢48.5%

解説

配当割引モデルは、1株当たりの配当金額と期待収益率を用いて理論上の株価を求める株式評価方法です。配当割引モデルには「定額配当(ゼロ成長)」「定率成長」「多段階成長」という3つのモデルがありますが、本問で問われているのは、毎年一定の割合で配当額が増加すると仮定した定率成長配当割引モデルです。定率成長配当割引モデルでは、以下の式で理論株価を求めます。

 理論株価=予想配当期待利子率-期待成長率

本問では、株価、予想配当、期待利子率(割引率)が与えられているので、各値を式に代入して期待成長率(g)を求めます。

 600円=14円5%-g
 600(0.05-g)=14
 30-600g=14
 -600g=14-30
 -600g=-16
 g=0.02666…=2.666…%
(小数点以下第3位を四捨五入)2.67%

したがって[3]が正解です。