FP1級過去問題 2018年1月学科試験 問19

問19

以下の表に記載されている割引債券の1年複利計算による単価(空欄①)と固定利付債券の単利計算による最終利回り(空欄②)の組合せとして、次のうち最も適切なものはどれか。なお、税金や手数料等は考慮せず、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入すること。
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  1. ① 99.20  ② 0.59
  2. ① 99.20  ② 1.37
  3. ① 99.60  ② 0.59
  4. ① 99.60  ② 1.37

正解 1

問題難易度
肢171.1%
肢211.2%
肢315.3%
肢42.4%

解説

〔①について〕
割引債とは利子が支払われない代わりに、額面金額から一定額を割り引いた金額が発行価格となるもので、その現在価値は、将来価値(額面100円)に複利現価率を乗じたものとなります。つまり、購入単価、償還価格(100円)、利回り(r)、残存年数の間には次の関係が成り立ちます。

 購入単価×(1+r)残存年数=100円

割引債の穴埋め問題では、取得単価を求める問題と最終利回りを求める問題がありますが、どちらも上記の式で対応可能です。本問では購入単価(N)を求めたいので、

 N×(1+0.002)4=100
 N=100÷1.0024
 N≒100÷1.00802…
 N≒99.2063…
(小数点以下第3位を四捨五入)99.20
【参考】電卓の定数計算機能を用いると、(カシオの電卓の場合)[1.002]÷÷[100]====、(カシオ以外の電卓の場合)[100]÷[1.002]==== というように求めることができます。〔②について〕
固定利付債券の利回りは次の式で求めます。
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表の値を式に代入すると、

 1+(100-102.4)/6102.4×100
1+(-0.4)102.4×100
0.6102.4×100=0.5859…%
(小数点以下第3位を四捨五入)0.59%

したがって[1]の組合せが正解です。