FP1級過去問題 2018年1月学科試験 問38
問38
建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。- 区分所有者が管理者を選任または解任するためには、集会の決議によることが必要であり、規約で別段の方法を定めることはできない。
- 規約を変更するためには、区分所有者および議決権の各2分の1以上の多数による集会の決議が必要であるが、この変更が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、当該区分所有者の承諾を得なければならない。
- 形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うためには、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議が必要であるが、この区分所有者の定数については規約で過半数まで減ずることができる。
- 集会において区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数による建替え決議がなされた場合、建替えに参加しない旨を回答した区分所有者は、建替え決議に賛成した区分所有者に対し、区分所有権および敷地利用権を時価で買い取るべきことを請求することができる。
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正解 3
問題難易度
肢16.0%
肢29.9%
肢365.9%
肢418.2%
肢29.9%
肢365.9%
肢418.2%
分野
科目:E.不動産細目:3.不動産に関する法令上の規制
解説
- 不適切。管理者の選任または解任は集会の決議によることが原則ですが、規約で別段の定めをすることが認められています(区分所有法25条1項)。
- 不適切。規約の設定、変更及び廃止には、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によらなければなりません。規約の設定、変更または廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その区分所有者の承諾を得なければなりません(区分所有法31条1項)。
- [適切]。形状または効用の著しい変更を伴う共用部分の変更を行うときには、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によらなければなりません。ただし、規約で別段の定めをすることによって、区分所有者の定数のみ過半数まで減じることができます(区分所有法17条1項)。
- 不適切。区分所有権等の売渡し請求は、建替えに賛成した区分所有者もしくは建替えに参加する旨を回答した区分所有者(または買受指定者)から、建替えに参加しない旨を回答した区分所有者に対して請求できます。本肢のように、参加しない旨を回答した区分所有者側から「買い取って」と請求することはできません(区分所有法63条4項)。
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