FP1級過去問題 2018年9月学科試験 問35

問35

不動産取引における留意点に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  1. 未成年者が不動産の売買契約や賃貸借契約を締結する場合には法定代理人の同意を得なければならないが、その営業を許された未成年者については同意を要しない。
  2. 共有名義の不動産について、共有者の1人が共有者以外の者に自己の持分を売却する場合には、他の共有者の同意を得なければならない。
  3. 代理権を有しない者が本人に代わって行った不動産の売買契約を本人が追認する場合、その契約の効力は、別段の意思表示がない限り、追認をした時から将来に向かって生じる。
  4. 個人が宅地建物取引業者から住宅を購入するときにおいて、民法または宅地建物取引業法の規定と消費者契約法の規定が競合する場合には、消費者契約法の規定が優先して適用される。

正解 1

問題難易度
肢187.7%
肢23.9%
肢32.8%
肢45.6%

解説

  1. [適切]。未成年者が法律行為をする場合には法定代理人の同意が必要ですが、法定代理人からその営業を許されている場合、その営業に関しては成年者と同一の行為能力を有するため同意は不要となります(民法6条)。
  2. 不適切。共有持分は所有権の一種ですから、各共有者は自己の持分を単独で処分できます。他の共有者の同意を得る必要はありません。
    共有名義の不動産について、各共有者は他の共有者の同意を得ずに自己の持分を共有者以外の者に売却することができる。2024.1-35-2
  3. 不適切。代理権を有しない者が他人の代理人とした行為を「無権代理」といいます。無権代理の相手方は、本人に対して追認するかどうかを決めるように催告できますが、本人が追認した場合、その行為の効果は原則として契約時に遡って生じます(民法106条)。
    代理権を有しない者が本人に代わって行った不動産の売買契約について、本人が追認する場合、別段の意思表示がない限り、当該売買契約の効力は追認をした時から将来に向かって生じる。2024.1-35-3
  4. 不適切。消費者契約の申込みまたはその承諾の意思表示の取消し及び消費者契約の条項の効力について商法・民法以外の個別法の規定が競合する場合、その個別法の規定が優先されます。よって、宅地建物取引において規定の競合がある場合は、宅地建物取引業法の規定が優先されます。
    個人が宅地建物取引業者から住宅を購入する場合、民法、宅地建物取引業法および消費者契約法の規定が競合するときは、民法の規定が優先して適用される。2024.1-35-4
したがって適切な記述は[1]です。