FP1級過去問題 2019年1月学科試験 問48

問48

非上場会社であるX株式会社(以下、「X社」という)の同族関係者であるA~Gの所有株式数等は、下記のとおりである。E、F、Gがそれぞれ中心的な同族株主に該当するか否かの判定に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、発行済株式総数は100株であり、X社株式は議決権を有する普通株式である。
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  1. E、F、Gは、いずれも中心的な同族株主に該当する。
  2. Fは中心的な同族株主に該当し、EおよびGは中心的な同族株主に該当しない。
  3. EおよびFは中心的な同族株主に該当し、Gは中心的な同族株主に該当しない。
  4. EおよびGは中心的な同族株主に該当し、Fは中心的な同族株主に該当しない。

正解 3

問題難易度
肢110.0%
肢225.4%
肢353.2%
肢411.4%

解説

中心的な同族株主とは、課税時期において同族株主の1人に加え、その株主の①配偶者、②直系血族、③兄弟姉妹、④1親等の姻族の有する議決権の合計数が、その会社の議決権総数の25%を超えている場合におけるその株主をいいます(財評通188)。

すなわち、ある同族株主を中心として見たときに、以下の範囲の議決権の合計が全体の25%を超えているかどうかで判定することになります。ここでの注意点は、自己株式は議決権を有しないため、自己株式の数は議決権総数に算入しないということです。
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本問では議決権の全体が100株で、自己株式がないので「100株×25%=25株」以上が判定基準となります。

【弟Eについて】
本人と、父C、兄弟に当たる本人A、Eの子であるGが上記の範囲に入ります。4人の株式数を合計すると「3+16+50+5=74株」なので、Eは中心的な同族株主に該当します

【叔父Fについて】
本人と、兄弟に当たる父Cのみが上記の範囲に入ります。2人の株式数を合計すると「10+16=26株」なので、Fは中心的な同族株主に該当します

【甥Gについて】
本人と、父親に当たる弟E、祖父に当たる父Cが上記の範囲に入ります。2人の株式数を合計すると「5+3+16=24株」なので、Gは中心的な同族株主ではありません。

したがって[3]の記述が適切です。