FP1級過去問題 2020年1月学科試験 問26(改題)

問26

Aさんは、2023年中に、勤務先から退職金を受け取り、確定拠出年金から老齢給付金を一時金で受け取った。下記の〈条件〉に基づき、2024年分の退職所得の金額として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、障害者になったことが退職の直接の原因ではないものとし、記載のない事項については考慮しないものとする。

〈条件〉
  1. 退職金に関する事項
    退職手当等の収入金額:1,800万円
    勤続期間:1994年8月1日~2023年3月31日(28年8カ月)
  2. 確定拠出年金の老齢給付金に関する事項
    老齢給付金の金額:300万円
    個人型年金加入者期間:2009年4月~2023年10月(14年7カ月)
  1. 35万円
  2. 185万円
  3. 300万円
  4. 335万円

正解 3

問題難易度
肢13.9%
肢219.8%
肢358.7%
肢417.6%

解説

同じ年に退職金と確定拠出年金の老齢給付金(一時金)を受け取った場合、確定拠出年金の加入者期間のうち、勤続していない期間については「みなし勤続年数」として退職所得を計算する際の勤続年数に算入します。

Aさんは2023年3月31日に退職していますが、その後、2023年10月まで確定拠出年金に加入しているので、勤続年数は28年8カ月に7月分を足した29年5カ月になります。退職所得控除額の計算では1年に満たない月を切り上げて1年とするので、30年で計算します。

【退職所得控除額】
 800万円+70万円×(30年-20年)
=800万円+700万円=1,500万円

【退職所得の金額】
 (1,800万円+300万円-1,500万円)×1/2
=600万円×1/2=300万円

したがって[3]が正解です。