FP1級過去問題 2021年5月学科試験 問35

問35

民法における不動産の売買に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 売主から引き渡された目的物が種類、品質または数量に関して売買契約の内容に適合しないものであるときは、その不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものである場合等を除き、買主は、売主に対し、目的物の修補等による履行の追完を請求することができる。
  2. 売買契約の締結後、売主が買主に目的物を引き渡すまでの間に、その目的物が当事者双方の責めに帰することができない事由によって滅失した場合、買主は、その滅失を理由として、代金の支払を拒むことはできない。
  3. 売買契約を締結し、売主が買主に目的物を引き渡した後、その目的物が当事者双方の責めに帰することができない事由によって滅失した場合、買主は、その滅失を理由として、代金の支払を拒むことはできない。
  4. 売主が債務を履行しない場合において、買主が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その期間を経過した時における債務の不履行がその売買契約および取引上の社会通念に照らして軽微である場合等を除き、買主は、その売買契約を解除することができる。

正解 2

問題難易度
肢16.6%
肢270.6%
肢314.5%
肢48.3%

解説

  1. 適切。引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができます。ただし、その不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときを除きます(民法562条)。
  2. [不適切]。売買契約後、引渡し前に売買目的物が天災等の当事者双方の責めに帰することができない事由によって滅失した場合、売主の引渡し債務は消滅し、買主はその反対給付たる代金支払いを拒むことができます(民法536条1項)。
    売買契約を締結し、売主が買主に目的物を引き渡した後、その目的物が当事者双方の責めに帰することができない事由によって滅失した場合、買主は、その滅失を理由として、代金の支払を拒むことはできない。2021.5-35-3
  3. 適切。売買契約において売買目的物が買主に引き渡された後は、その危険負担は買主に移転します(民法567条1項)。
    売買契約の締結後、売主が買主に目的物を引き渡すまでの間に、その目的物が当事者双方の責めに帰することができない事由によって滅失した場合、買主は、その滅失を理由として、代金の支払を拒むことはできない。2021.5-35-2
  4. 適切。売主がその債務を履行しない場合において、買主が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、買主は、契約の解除をすることができます。ただし、その債務不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときを除きます(民法541条)。
したがって不適切な記述は[2]です。