FP1級過去問題 2021年9月学科試験 問17
問17
株式投資信託の運用スタイルに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。- マーケット・ニュートラル運用は、割安銘柄の売建てと割高銘柄の買建てを同程度行い、市場の価格変動による影響を排除して、安定的な収益機会の獲得を目指すものである。
- ESG投資は、定量的な財務情報などに基づく投資判断だけではなく、環境・社会・企業統治の観点から、経営の持続性・収益性などを評価したうえで、投資先を選定する手法である。
- バリュー投資は、PER・PBR等が低い銘柄、配当利回りが高い銘柄など、企業の業績や財務内容等から株価が割安と判断される銘柄を選定して買い付ける手法である。
- スマートベータ運用は、東証株価指数(TOPIX)などの時価総額加重方式とは異なる方法で、構成銘柄やウェイトを決定したインデックスに連動する投資成果を目指すものである。
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正解 1
問題難易度
肢141.8%
肢26.1%
肢310.7%
肢441.4%
肢26.1%
肢310.7%
肢441.4%
分野
科目:C.金融資産運用細目:3.投資信託
解説
- [不適切]。マーケット・ニュートラル運用とは、買い建て(ロング)する金額と同額の売り建て(ショート)を行う手法です。割安な銘柄を買い建て、割高な銘柄を売り建てることで、市場全体の値動きに影響されずに運用利益を出そうとする運用方法です。買い建てと売り建ての金額が異なる場合には「ロング・ショート運用」に分類されます。
- 適切。ESG投資とは、従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(ガバナンス・Governance)に配慮している企業を重視・選別して行なう投資のことです。
- 適切。バリュー投資は、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などを分析し、その企業の利益水準や資産価値などからして株価が割安にあると考えられる銘柄に投資する運用スタイルです。
- 適切。スマートベータ運用は、TOPIX(浮動株・時価総額加重平均)以外のより優れた方法で新しい指数を作って、その指数に連動する運用を行うことでTOPIXなどの市場平均を上回るリターンを得ようとする運用方法です。
インデックス投資では、市場全体に連動するように時価総額の大きい銘柄により多く投資する傾向がありますが、スマートベータ運用は財務指標等の定量的なルールに基づいて銘柄の選択を行います。
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