FP1級過去問題 2021年9月学科試験 問30

問30

法人の各種届等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 法人を設立した場合には、設立の日以後3カ月以内に、所定の書類を添付して、法人設立届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
  2. 内国法人である普通法人が設立第1期目から青色申告の承認を受けようとする場合、原則として、設立の日以後3カ月を経過した日と設立第1期の事業年度終了の日とのうちいずれか早い日の前日までに、青色申告承認申請書を納税地の所轄税務署長に提出することとされている。
  3. 内国法人である普通法人は、事業年度が6カ月を超える場合、原則として、納税地の所轄税務署長に対し、事業年度開始の日以後6カ月を経過した日から2カ月以内に法人税の中間申告書を提出し、事業年度終了の日の翌日から2カ月以内に法人税の確定申告書を提出することとされている。
  4. 過去に行った確定申告について、計算に誤りがあったことにより、納付した税額が過大であったことが判明した場合、原則として法定申告期限から5年以内に限り、更正の請求をすることができる。

正解 1

問題難易度
肢153.9%
肢220.0%
肢316.9%
肢49.2%

解説

  1. [不適切]。3カ月以内ではありません。法人を設立した場合、法人設立の日(設立登記の日)から2カ月以内に、「定款等の写し」を添付した法人設立届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません(法人税法148条1項)。
  2. 適切。普通法人が設立1期目から青色申告の適用を受けようとする場合、設立の日以後3か月を経過した日と1期目の事業年度終了日のうちいずれか早い日の前日までに、青色申告承認申請書を納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません(法人税法122条2項1号)。
  3. 適切。法人は、原則として事業年度開始後6カ月経過日から2カ月以内に、納税地の所轄税務署長に対し中間申告をしなければなりません(法人税法71条)。
  4. 適切。法人税の更正の請求は、原則として法定申告期限から5年間できます(国税通則法23条)。所得税・相続税も5年間ですが、例外的に贈与税だけは6年間となっているので注意が必要です(相続税法32条2項)。
したがって不適切な記述は[1]です。