FP1級過去問題 2021年9月学科試験 問40

問40

下記の〈条件〉に基づく不動産投資におけるDSCRとして、次のうち最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮せず、計算結果は小数点以下第3位を四捨五入すること。

〈条件〉
投資物件
賃貸マンション(RC造5階建て、築5年)
投資額
2億円(資金調達:自己資金1億円、借入金額1億円)
賃貸収入
年間1,500万円
運営費用
年間500万円(借入金の支払利息は含まれていない)
借入金返済額
年間620万円(元利均等返済・金利2.5%、返済期間20年)
  1. 0.41
  2. 0.62
  3. 1.61
  4. 2.42

正解 3

問題難易度
肢17.9%
肢226.0%
肢359.9%
肢46.2%

解説

DSCR(借入金償還余裕率)は、借入金返済の安全性を測る指標で、以下の式で計算します。

 DSCR=NOI÷元利金返済額

NOIは正味利益や純収益とも呼ばれ、賃貸収入から管理費等を差し引いた金額です。管理費等には支払利息、税金支払い、減価償却費を含めません。本問では、賃貸収入が年間1,500万円、運営費用が年500万なので、NOI(正味利益)は

 1,500万円-500万円=1,000万円

借入金返済額は元利合計で年間620万円なので、DSCRは、

 1,000万円÷620万円=1.612…
(小数点以下第3位を四捨五入)1.61

したがって[3]が正解です。