FP1級過去問題 2022年1月学科試験 問10

問10

生命保険契約の各種手続等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 25年前に加入した終身保険の保険料の払込みを中止し、払済終身保険に変更した場合、払済終身保険には変更前の終身保険の予定利率が引き継がれる。
  2. 個人年金保険料税制適格特約が付加されている個人年金保険の基本年金額を減額した場合、減額時に減額した基本年金額に相当する解約返戻金が支払われる。
  3. 保険料の払込猶予期間が経過し、自動振替貸付の適用後、保険会社が定めた期間内に解約をした場合、自動振替貸付はなかったものとして手続が行われる。
  4. 契約者貸付の利率は、一般に、契約時期により異なる利率が適用され、予定利率が高い時期の生命保険契約に係る契約者貸付の利率は高くなる。

正解 2

問題難易度
肢111.2%
肢249.8%
肢324.9%
肢414.1%

解説

  1. 適切。払済保険は、その時点での解約返戻金を原資として、保険期間は同じで保険金額を減額した一時払いの保険に切り替えるものです。中途解約するわけではなく保険は継続するので、元の契約の予定利率や契約年齢等の契約条件を引き継げます。
    加入している終身保険について、保険料の払込みを中止し、払済終身保険に変更した場合、一般に、払済終身保険の予定利率には変更前の終身保険の予定利率が引き継がれる。2021.1-10-2
  2. [不適切]。通常、個人年金保険の基本年金額を減額すると、契約者はその部分に相当する解約返戻金を受け取ることができます。しかし、個人年金保険料税制適格特約が付加されている場合には、減額返戻金は自動的に配当金の積立てに充当され、増額年金の原資となります。個人年金保険料税制適格特約が付加されているときは、被保険者の死亡・高度障害状態となるほかは年金以外の給付が禁止されるからです。
    個人年金保険料税制適格特約が付加されている個人年金保険の基本年金額を減額した場合、減額した基本年金額に相当する解約返戻金相当部分は、将来の増額年金として積み立てられる。2024.1-11-1
    個人年金保険料税制適格特約が付加されていない定額個人年金保険において、基本年金年額の減額を行い返戻金が発生した場合、返戻金は払い戻されず、所定の利息をつけて積み立てられ、年金開始日に増額年金の買い増しに充てられる。2023.9-11-3
    個人年金保険料税制適格特約が付加された個人年金保険において、年金年額の減額を行い返戻金が発生した場合、返戻金は所定の利息を付けて積み立てられ、年金支払開始日に増額年金の買増しに充てられる。2023.5-11-3
    個人年金保険料税制適格特約が付加された定額個人年金保険において、年金年額の減額を行い返戻金が発生した場合、返戻金を払い戻すか、所定の利息をつけて積み立てて、年金支払開始日に増額年金の買い増しに充てるかを選択することができる。2023.1-11-4
    個人年金保険料税制適格特約が付加された個人年金保険は、契約日から10年以内に払済年金保険に変更することや、年金受取人を変更することはできない。2019.5-10-3
    個人年金保険料税制適格特約が付加された個人年金保険は、契約日から10年間は払済年金保険に変更することができない。2015.9-10-1
  3. 適切。自動振替貸付が行われた場合でも、保険会社が約款で定める一定期間内に解約や払済保険・延長保険への変更の請求があった場合は、自動振替貸付はなかったものとして取り扱われます。
  4. 適切。契約者貸付や自動振替貸付の利率は、一律ではなく、契約年度によって予定利率の高い契約は高く、予定利率の低い契約は低くなります。予定利率以上で運用するためには貸付利率をそれ以上に設定する必要がありますが、高い予定利率を基準にした一律では予定利率の低い顧客に不利であり、低い予定利率を基準にした一律では保険会社に損になってしまうからです。
したがって不適切な記述は[2]です。