FP1級過去問題 2024年9月学科試験 問11
問11
生命保険契約の各種手続等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。- 契約転換は、現在加入している生命保険契約を活用して同一の保険会社で新規に契約する方法であり、転換(下取り)価格には、転換前契約の責任準備金が充当され、積立配当金は払い戻される。
- 払済保険に変更した場合、予定利率は変更時点における予定利率が適用され、原則として、元契約に付加されていた特約は消滅するが、リビング・ニーズ特約は消滅しない。
- 契約者貸付は、一般に、契約者が加入している生命保険契約の利用時点の解約返戻金額を限度として保険会社から貸付を受けることができるものであり、その返済前に保険金の支払事由が生じた場合、保険金から貸付金の元利合計額が差し引かれる。
- 契約者貸付の利率は、一般に、生命保険契約の契約時期により異なる利率が適用され、予定利率が高い時期の生命保険契約に係る契約者貸付の利率は高くなる。
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正解 4
問題難易度
肢13.4%
肢225.6%
肢320.1%
肢450.9%
肢225.6%
肢320.1%
肢450.9%
分野
科目:B.リスク管理細目:3.生命保険
解説
- 不適切。積立配当金は払戻しされません。契約転換は、現在の生命保険契約の積立部分や積立配当金を下取り価格として、同じ保険会社の新規保険契約の保険料に充当する方法です。転換(下取り)価格には、現在の保険契約の責任準備金に加えて積立配当金も含まれるので、積立配当金の払戻しはありません。契約転換とは、現在の生命保険契約を活用して同一の生命保険会社で新規に契約する方法であり、転換(下取り)価格には、転換前契約の責任準備金が充当され、積立配当金は払い戻される。(2023.5-11-4)
- 不適切。払済保険では、変更時の予定利率ではなく、元契約の予定利率がそのまま維持されます。中途解約するわけではなく元の保険契約が継続するためです。また、元契約に付加されていた医療保障や介護保障等の各種特約は消滅しますが、リビング・ニーズ特約や指定代理請求特約等は消滅しません。払済保険に変更した場合、予定利率は変更時点における予定利率が適用され、原則として、元契約に付加されていた特約は消滅するが、リビング・ニーズ特約は消滅しない。(2023.5-11-1)払済保険に変更した場合、元契約に付加されていた医療保障や介護保障等の各種特約は消滅するが、一般に、リビング・ニーズ特約や指定代理請求特約は消滅しない。(2022.5-10-1)
- 不適切。限度額は解約返戻金相当額ではありません。契約者貸付制度では、保険契約者が解約返戻金の一定範囲内で保険会社から貸付けを受けることができますが、解約返戻金の約7~9割の範囲内が相場です。なお、返済前に保険金の支払事由が生じた場合は、保険金から貸付金の元利合計額が差し引かれます。契約者貸付は、一般に、契約者が加入している生命保険契約の利用時点の解約返戻金額を限度として保険会社から貸付を受けることができるものであり、その返済前に保険金の支払事由が生じた場合、保険金から貸付金の元利合計額が差し引かれる。(2021.1-10-4)契約者は、加入している生命保険契約の解約返戻金相当額まで保険会社から貸付を受けることができ、その返済前に保険金の支払事由が生じた場合、保険金から貸付金の元利合計額が差し引かれる。(2019.5-10-1)
- [適切]。契約者貸付や自動振替貸付の利率は一律ではなく、保険契約の予定利率に応じて異なります。貸付金を予定利率以上で資産を運用するには貸付利率をそれ以上に設定する必要があるため、予定利率の高い契約では高く、予定利率の低い契約では低くなります。契約者貸付の利率は、一般に、契約時期により異なる利率が適用され、予定利率が高い時期の生命保険契約に係る契約者貸付の利率は高くなる。(2022.1-10-4)
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