FP1級過去問題 2022年9月学科試験 問10

問10

各種共済に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 全国労働者共済生活協同組合連合会(こくみん共済coop)が行うこくみん共済の総合保障タイプの掛金は、加入口数、加入時の年齢により異なるが、性別による差異はない。
  2. 全国生活協同組合連合会が行う都道府県民共済の生命共済は、共済事業の年度ごとの決算において剰余金が生じた場合、割戻金を受け取ることができる。
  3. 全国共済農業協同組合連合会が行うJA共済は、農家である正組合員以外の者であっても、出資金を支払い、准組合員になって利用することができるほか、准組合員にならずに利用することもできる。
  4. 全国共済農業協同組合連合会が行うJA共済の建物更生共済は、火災のほか、台風や地震などの自然災害による損害も保障の対象となり、保障期間満了時には満期共済金を受け取ることができる。

正解 1

問題難易度
肢157.8%
肢27.6%
肢318.1%
肢416.5%

解説

  1. [不適切]。こくみん共済の総合保障タイプは、安価な保険料で日帰り入院から死亡・重度の障害まで幅広くリスクに備える保険商品です。掛金は、加入時の年齢や性別による差異はありませんが、加入口数により変わってきます。本肢は、加入時の年齢により異なると説明しているので誤りです。
    ※2022年現在は、1口900円/月で最大6口(5,400円/月)まで選択することができます。
    全国労働者共済生活協同組合連合会(全労済)が実施するこくみん共済の総合保障タイプは、加入者の性別および加入時の年齢に応じて月々の掛金が設定されている。2020.1-9-1
    全国労働者共済生活協同組合連合会(全労済)が実施する「ねんきん共済」は、契約年金額24万円を1口として加入し、年金の種類は確定年金(10年)に限られる。2015.1-15-4
  2. 適切。都道府県民共済の生命共済は、事業年度ごとの決算において剰余金が生じた場合、共済金の支払いの有無にかかわらず割戻金として加入者に還元されます。
    全国生活協同組合連合会(全国生協連)が実施する都道府県民共済の生命共済は、共済事業の年度ごとの決算において剰余金が生じた場合、割戻金を受け取ることができる。2024.1-10-2
    JA共済の「自動車共済」は、共済事業の決算において剰余金が生じた場合、所定の割戻金を受け取ることができる。2016.9-9-2
  3. 適切。JA共済は、正組合員(農家組合員)以外の者でも出資金を支払うことで、准組合員になることができ、運営に関与はできないものの各種事業や施設を利用することができます。また、准組合員にならずに員外利用として利用することもできます。
    全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)が実施するJA共済は、正組合員以外であっても、出資金を支払い准組合員となることや員外利用することで加入することができる。2024.1-10-4
  4. 適切。JA共済の建物更生共済は、火災、台風等の水災、落雷、竜巻、地震などの自然災害や盗難、水ぬれなどの事故により建物や家財が受けた損害を補償します。保障期間満了時には満期共済金を受け取ることができます。また、被共済者やその家族が死亡した場合等の保障も組み込まれいます。
    JA共済の建物更生共済は、火災のほか、台風や地震などの自然災害による損害も保障の対象となり、保障期間満了時には満期共済金を受け取ることができる。2020.1-9-2
    JA共済の建物更生共済は、火災、台風、地震等の自然災害による損害を保障し、保障期間満了時には満期共済金を受け取ることができる。2015.1-15-2
したがって不適切な記述は[1]です。